![]() デコイインフルエンザ処置
专利摘要:
本発明は、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイを提供する。本発明は、本発明のアンブレラ−トポロジーグリカンデコイを利用して、インフルエンザ感染を処置するシステムおよび方法を提供する。本発明は、新規なアンブレラ−トポロジーグリカンデコイを同定するための方法を提供する。本発明は、またアンブレラ−トポロジーグリカンを模倣し、および/またはアンブレラ−トポロジーグリカンとの相互作用についてインフルエンザヘマグルチニンポリペプチドと競合する薬剤を提供する。 公开号:JP2011508785A 申请号:JP2010541576 申请日:2009-01-02 公开日:2011-03-17 发明作者:ビスワナザン サシセカーラン,;ラム サシセカーラン,;アラビンド スリニバサン,;アーティー チャンドラセカラン,;カーシック ビスワナザン,;エス. ラグラム,;ラフル ラマン, 申请人:マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー; IPC主号:G01N33-00
专利说明:
[0001] 関連出願への相互参照 本願は、2008年1月3日に出願された米国仮特許出願第61/018,703号の優先権を主張し、この米国仮特許出願の全体の内容は、本明細書中に参考として援用される。] [0002] 本発明は、国立一般医科学研究所(National Institute of General Medical Sciences)(Glue Grant契約番号U54GM62116)、および米国国立衛生研究所(契約番号GM57073)により授与された合衆国政府の支援により成された。合衆国政府は本発明に一定の権利を有する。] 背景技術 [0003] 発明の背景 インフルエンザは、流行病、伝染病、再発、および突発的発生の長い歴史を有している。H5N1株を含む鳥インフルエンザは、高度に伝染性かつ潜在的に致死的な病原体であるが、現在のところ、これは、ヒトに感染する限定的な能力しか有していない。しかし、鳥インフルエンザウイルスは、その宿主特異性を変化させ、このウイルスをヒトに容易に感染させることを可能にする変異を蓄積していることが歴史的に観察されている。実際に、前世紀の重大なインフルエンザの流行病のうちの2つは、ヒト感染を可能にするように遺伝子構成を変化させた鳥インフルエンザウイルスが起源であった。] 発明が解決しようとする課題 [0004] インフルエンザは、医療制度に対する顕著な難問のままである。さらに、現在の鳥インフルエンザ株H5N1、H7N7、H9N2、およびH2N2は、それらの宿主特異性を変化させる変異を蓄積し、それらがヒトに容易に感染することを可能にしている可能性があるという顕著な懸念が存在する。インフルエンザの伝染病および流行病を含む、ヒトにおけるインフルエンザを減少および処置するためのシステムおよび試薬の改善の必要性が存在したままである。] 課題を解決するための手段 [0005] 本発明は、インフルエンザ治療剤として有用な薬剤を同定するためのシステム、ならびにこのような薬剤、これらを含む組成物、およびこれらを利用する方法を提供する。とりわけ、本発明は、アンブレラ−トポロジーグリカンを模倣し、および/またはアンブレラ−トポロジーグリカンとの相互作用についてインフルエンザヘマグルチニンポリペプチドと競合する薬剤を提供する。] 図面の簡単な説明 [0006] 野生型HAの例示的な配列のアラインメント。配列はNCBIインフルエンザウイルス配列データベースから得られた(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/genomes/FLU/FLU.html)。 HAグリカン結合ドメインの配列アラインメント。灰色:シアル酸への結合に関与する保存性アミノ酸。赤色:Neu5Acα2−3/6Galモチーフへの結合に関与する特定のアミノ酸。黄色:Q226(137、138)およびE190(186、228)の位置に影響を与えるアミノ酸。緑色:Neu5Acα2−3/6Galモチーフに結合した他のモノサッカリド(または修飾)への結合に関与するアミノ酸。ASI30、APR34、ADU63、ADS97、およびViet04の配列はそれらのそれぞれの結晶構造から得られた。他の配列はSwissProt(http://us.expasy.org)から得られた。略語:ADA76、A/duck(アヒル)/Alberta(アルバータ)/35/76(H1N1);ASI30、A/Swine(ブタ)/Iowa(アイオワ)/30(H1N1);APR34、A/Puerto Rico(プエルトリコ)/8/34(H1N1);ASC18、A/South Carolina(サウスカロライナ)/1/18(H1N1)、AT91、A/Texas(テキサス)/36/91(H1N1);ANY18、A/New York(ニューヨーク)/1/18(H1N1);ADU63、A/Duck(アヒル)/Ukraine(ウクライナ)/1/63(H3N8);AAI68、A/Aichi(愛知)/2/68(H3N2);AM99、A/Moscow(モスクワ)/10/99(H3N2);ADS97、A/Duck(アヒル)/Singapore(シンガポール)/3/97(H5N3);Viet04、A/Vietnam(ベトナム)/1203/2004(H5N1)。 HAグリカン結合ドメインの配列アラインメント。灰色:シアル酸への結合に関与する保存性アミノ酸。赤色:Neu5Acα2−3/6Galモチーフへの結合に関与する特定のアミノ酸。黄色:Q226(137、138)およびE190(186、228)の位置に影響を与えるアミノ酸。緑色:Neu5Acα2−3/6Galモチーフに結合した他のモノサッカリド(または修飾)への結合に関与するアミノ酸。ASI30、APR34、ADU63、ADS97、およびViet04の配列はそれらのそれぞれの結晶構造から得られた。他の配列はSwissProt(http://us.expasy.org)から得られた。略語:ADA76、A/duck(アヒル)/Alberta(アルバータ)/35/76(H1N1);ASI30、A/Swine(ブタ)/Iowa(アイオワ)/30(H1N1);APR34、A/Puerto Rico(プエルトリコ)/8/34(H1N1);ASC18、A/South Carolina(サウスカロライナ)/1/18(H1N1)、AT91、A/Texas(テキサス)/36/91(H1N1);ANY18、A/New York(ニューヨーク)/1/18(H1N1);ADU63、A/Duck(アヒル)/Ukraine(ウクライナ)/1/63(H3N8);AAI68、A/Aichi(愛知)/2/68(H3N2);AM99、A/Moscow(モスクワ)/10/99(H3N2);ADS97、A/Duck(アヒル)/Singapore(シンガポール)/3/97(H5N3);Viet04、A/Vietnam(ベトナム)/1203/2004(H5N1)。 HAグリカン結合ドメインの配列アラインメント。灰色:シアル酸への結合に関与する保存性アミノ酸。赤色:Neu5Acα2−3/6Galモチーフへの結合に関与する特定のアミノ酸。黄色:Q226(137、138)およびE190(186、228)の位置に影響を与えるアミノ酸。緑色:Neu5Acα2−3/6Galモチーフに結合した他のモノサッカリド(または修飾)への結合に関与するアミノ酸。ASI30、APR34、ADU63、ADS97、およびViet04の配列はそれらのそれぞれの結晶構造から得られた。他の配列はSwissProt(http://us.expasy.org)から得られた。略語:ADA76、A/duck(アヒル)/Alberta(アルバータ)/35/76(H1N1);ASI30、A/Swine(ブタ)/Iowa(アイオワ)/30(H1N1);APR34、A/Puerto Rico(プエルトリコ)/8/34(H1N1);ASC18、A/South Carolina(サウスカロライナ)/1/18(H1N1)、AT91、A/Texas(テキサス)/36/91(H1N1);ANY18、A/New York(ニューヨーク)/1/18(H1N1);ADU63、A/Duck(アヒル)/Ukraine(ウクライナ)/1/63(H3N8);AAI68、A/Aichi(愛知)/2/68(H3N2);AM99、A/Moscow(モスクワ)/10/99(H3N2);ADS97、A/Duck(アヒル)/Singapore(シンガポール)/3/97(H5N3);Viet04、A/Vietnam(ベトナム)/1203/2004(H5N1)。 H1 HAに特徴的な保存性サブ配列を図示する配列アラインメント。 H3 HAに特徴的な保存性サブ配列を図示する配列アラインメント。 H5 HAに特徴的な保存性サブ配列を図示する配列アラインメント。 H5 HAに特徴的な保存性サブ配列を図示する配列アラインメント。 H5 HAに特徴的な保存性サブ配列を図示する配列アラインメント。 H5 HAに特徴的な保存性サブ配列を図示する配列アラインメント。 H5 HAに特徴的な保存性サブ配列を図示する配列アラインメント。 H5 HAに特徴的な保存性サブ配列を図示する配列アラインメント。 H5 HAに特徴的な保存性サブ配列を図示する配列アラインメント。 H5 HAに特徴的な保存性サブ配列を図示する配列アラインメント。 H5 HAに特徴的な保存性サブ配列を図示する配列アラインメント。 H5 HAに特徴的な保存性サブ配列を図示する配列アラインメント。 α2−3およびα2−6シアル化(siaylated)グリカンのコーン−トポロジー対アンブレラ−トポロジー。α2−3およびα2−6のトポロジーは、それぞれ、トリサッカリドモチーフ、Neu5Acα2−3Galβ1−3/4GlcNAcおよびNeu5Acα2−6Galβ1−4GlcNAcのグリコシドねじれ角によって支配されている(図7)。パラメーター(θ)、すなわち、これらのトリサッカリドモチーフにおけるNeu5AcのC2原子と、次のGalおよびGlcNAcの糖のC1原子との間の角度が、トポロジーを特徴付けるために定義された。θの等高線ならびにα2−3およびα2−6モチーフのコンホメーションマップの重ね合わせは、α2−3モチーフが100%コーン様トポロジーを採用していること、およびα2−6モチーフがコーン様トポロジーとアンブレラ様トポロジーの両方をサンプリングしたことを示す(図7)。α2−3およびα2−6によってサンプリングされるコーン様トポロジーにおいて、GlcNAcおよび次の糖は、コーンに広がる領域に沿って配置されている。HAのコーン様トポロジーとの相互作用は、番号付けした位置(H3 HAの番号付けに基づく)におけるNeu5Ac糖およびGal糖とのアミノ酸の接触を主として含む。他方、α2−6に独特であるアンブレラ様トポロジーにおいて、GlcNAcおよび次の糖は、HA結合部位(HA−α2−6共結晶構造において観察されるような)に向かって曲がっている。より長いα2−6オリゴサッカリド(例えば、少なくともテトラサッカリド)は、GlcNAcおよびNeu5Acのアセチル基間の糖間ファンデルワールス接触によって安定化されるので、このコンホメーションが好ましい。アンブレラ様トポロジーとのHA相互作用は、Neu5Ac糖およびGal糖との接触に加えて、番号付けした位置(H3 HAの番号付けに基づく)におけるGlcNAc糖および次の糖とのアミノ酸の接触を含む。 α2−3およびα2−6シアル化(siaylated)グリカンのコーン−トポロジー対アンブレラ−トポロジー。α2−3およびα2−6のトポロジーは、それぞれ、トリサッカリドモチーフ、Neu5Acα2−3Galβ1−3/4GlcNAcおよびNeu5Acα2−6Galβ1−4GlcNAcのグリコシドねじれ角によって支配されている(図7)。パラメーター(θ)、すなわち、これらのトリサッカリドモチーフにおけるNeu5AcのC2原子と、次のGalおよびGlcNAcの糖のC1原子との間の角度が、トポロジーを特徴付けるために定義された。θの等高線ならびにα2−3およびα2−6モチーフのコンホメーションマップの重ね合わせは、α2−3モチーフが100%コーン様トポロジーを採用していること、およびα2−6モチーフがコーン様トポロジーとアンブレラ様トポロジーの両方をサンプリングしたことを示す(図7)。α2−3およびα2−6によってサンプリングされるコーン様トポロジーにおいて、GlcNAcおよび次の糖は、コーンに広がる領域に沿って配置されている。HAのコーン様トポロジーとの相互作用は、番号付けした位置(H3 HAの番号付けに基づく)におけるNeu5Ac糖およびGal糖とのアミノ酸の接触を主として含む。他方、α2−6に独特であるアンブレラ様トポロジーにおいて、GlcNAcおよび次の糖は、HA結合部位(HA−α2−6共結晶構造において観察されるような)に向かって曲がっている。より長いα2−6オリゴサッカリド(例えば、少なくともテトラサッカリド)は、GlcNAcおよびNeu5Acのアセチル基間の糖間ファンデルワールス接触によって安定化されるので、このコンホメーションが好ましい。アンブレラ様トポロジーとのHA相互作用は、Neu5Ac糖およびGal糖との接触に加えて、番号付けした位置(H3 HAの番号付けに基づく)におけるGlcNAc糖および次の糖とのアミノ酸の接触を含む。 α2−3およびα2−6シアル化(siaylated)グリカンのコーン−トポロジー対アンブレラ−トポロジー。α2−3およびα2−6のトポロジーは、それぞれ、トリサッカリドモチーフ、Neu5Acα2−3Galβ1−3/4GlcNAcおよびNeu5Acα2−6Galβ1−4GlcNAcのグリコシドねじれ角によって支配されている(図7)。パラメーター(θ)、すなわち、これらのトリサッカリドモチーフにおけるNeu5AcのC2原子と、次のGalおよびGlcNAcの糖のC1原子との間の角度が、トポロジーを特徴付けるために定義された。θの等高線ならびにα2−3およびα2−6モチーフのコンホメーションマップの重ね合わせは、α2−3モチーフが100%コーン様トポロジーを採用していること、およびα2−6モチーフがコーン様トポロジーとアンブレラ様トポロジーの両方をサンプリングしたことを示す(図7)。α2−3およびα2−6によってサンプリングされるコーン様トポロジーにおいて、GlcNAcおよび次の糖は、コーンに広がる領域に沿って配置されている。HAのコーン様トポロジーとの相互作用は、番号付けした位置(H3 HAの番号付けに基づく)におけるNeu5Ac糖およびGal糖とのアミノ酸の接触を主として含む。他方、α2−6に独特であるアンブレラ様トポロジーにおいて、GlcNAcおよび次の糖は、HA結合部位(HA−α2−6共結晶構造において観察されるような)に向かって曲がっている。より長いα2−6オリゴサッカリド(例えば、少なくともテトラサッカリド)は、GlcNAcおよびNeu5Acのアセチル基間の糖間ファンデルワールス接触によって安定化されるので、このコンホメーションが好ましい。アンブレラ様トポロジーとのHA相互作用は、Neu5Ac糖およびGal糖との接触に加えて、番号付けした位置(H3 HAの番号付けに基づく)におけるGlcNAc糖および次の糖とのアミノ酸の接触を含む。 α2−3およびα2−6によるコーン様トポロジーおよびアンブレラ様トポロジーのコンホメーションのサンプリング。(A)〜(D)は、それぞれ、Neu5Acα2−3Gal、Neu5Acα2−6Gal、Galβ1−3GlcNAc、およびGalβ1−4GlcNAcの結合のコンホメーション(φ、Ψ)マップを示す。GlycoMaps DB(http://www.glycosciences.de/modeling/glycomapsdb/)から得られたこれらのマップは、MM3力場を使用する、最初からのMDシミュレーションを使用して、生成された。エネルギー分布は、赤色(最も高いエネルギーを表す)から開始し、最も低いエネルギーを表す緑色まで色分けされている。取り囲んだ領域1〜5は、HAグリカン共結晶構造におけるα2−3およびα2−6オリゴサッカリドについて観察された(φ、Ψ)値を表す。Neu5Acα2−3Galのトランスコンホメーション(取り囲み領域1)は、HA結合ポケットにおいて優勢であり、このコンホメーションがゴーシュであるα2−3を有するA/Aichi(愛知)/2/68 H3N2 HAの共結晶構造を例外とする(取り囲み領域2)。他方、Neu5Acα2−6Galのシスコンホメーション(取り囲み領域3)は、HA結合ポケットにおいて優勢である。コーン様トポロジーは、取り囲み領域1および2によってサンプリングされ、アンブレラ様トポロジーは取り囲み領域3によってサンプリングされる。(E)〜(F)は、それぞれ、α2−3モチーフおよびα2−6モチーフによるコーン様トポロジーとアンブレラ様トポロジーのサンプリングを示す。コンホメーションマップにおいて赤色で印を付けた領域は、所定の(φ、Ψ)値のセットについてθパラメーター(Neu5AcのC2原子と次のGal糖およびGlcNAc糖のC1原子との間の角度)を計算するための外側の境界として使用された。エネルギーカットオフに基づいて、θ>110°の値はコーン様トポロジーを特徴付けるために使用され、θ<100°はアンブレラ様トポロジーを特徴付けるために使用された。コンホメーションエネルギーマップとのθ等高線の重ね合わせは、α2−3モチーフが100%コーン様トポロジーを採用することを示した。なぜなら、アンブレラ様トポロジーを採用することはエネルギー的に好ましくなかったからである。他方、α2−6モチーフは、コーン様トポロジーとアンブレラ様トポロジーの両方をサンプリングし、このサンプリングは、Neu5Acα2−6Gal結合のω角(O−C6−C5−H5)に基づいて分類された。 α2−3およびα2−6によるコーン様トポロジーおよびアンブレラ様トポロジーのコンホメーションのサンプリング。(A)〜(D)は、それぞれ、Neu5Acα2−3Gal、Neu5Acα2−6Gal、Galβ1−3GlcNAc、およびGalβ1−4GlcNAcの結合のコンホメーション(φ、Ψ)マップを示す。GlycoMaps DB(http://www.glycosciences.de/modeling/glycomapsdb/)から得られたこれらのマップは、MM3力場を使用する、最初からのMDシミュレーションを使用して、生成された。エネルギー分布は、赤色(最も高いエネルギーを表す)から開始し、最も低いエネルギーを表す緑色まで色分けされている。取り囲んだ領域1〜5は、HAグリカン共結晶構造におけるα2−3およびα2−6オリゴサッカリドについて観察された(φ、Ψ)値を表す。Neu5Acα2−3Galのトランスコンホメーション(取り囲み領域1)は、HA結合ポケットにおいて優勢であり、このコンホメーションがゴーシュであるα2−3を有するA/Aichi(愛知)/2/68 H3N2 HAの共結晶構造を例外とする(取り囲み領域2)。他方、Neu5Acα2−6Galのシスコンホメーション(取り囲み領域3)は、HA結合ポケットにおいて優勢である。コーン様トポロジーは、取り囲み領域1および2によってサンプリングされ、アンブレラ様トポロジーは取り囲み領域3によってサンプリングされる。(E)〜(F)は、それぞれ、α2−3モチーフおよびα2−6モチーフによるコーン様トポロジーとアンブレラ様トポロジーのサンプリングを示す。コンホメーションマップにおいて赤色で印を付けた領域は、所定の(φ、Ψ)値のセットについてθパラメーター(Neu5AcのC2原子と次のGal糖およびGlcNAc糖のC1原子との間の角度)を計算するための外側の境界として使用された。エネルギーカットオフに基づいて、θ>110°の値はコーン様トポロジーを特徴付けるために使用され、θ<100°はアンブレラ様トポロジーを特徴付けるために使用された。コンホメーションエネルギーマップとのθ等高線の重ね合わせは、α2−3モチーフが100%コーン様トポロジーを採用することを示した。なぜなら、アンブレラ様トポロジーを採用することはエネルギー的に好ましくなかったからである。他方、α2−6モチーフは、コーン様トポロジーとアンブレラ様トポロジーの両方をサンプリングし、このサンプリングは、Neu5Acα2−6Gal結合のω角(O−C6−C5−H5)に基づいて分類された。 α2−3およびα2−6によるコーン様トポロジーおよびアンブレラ様トポロジーのコンホメーションのサンプリング。(A)〜(D)は、それぞれ、Neu5Acα2−3Gal、Neu5Acα2−6Gal、Galβ1−3GlcNAc、およびGalβ1−4GlcNAcの結合のコンホメーション(φ、Ψ)マップを示す。GlycoMaps DB(http://www.glycosciences.de/modeling/glycomapsdb/)から得られたこれらのマップは、MM3力場を使用する、最初からのMDシミュレーションを使用して、生成された。エネルギー分布は、赤色(最も高いエネルギーを表す)から開始し、最も低いエネルギーを表す緑色まで色分けされている。取り囲んだ領域1〜5は、HAグリカン共結晶構造におけるα2−3およびα2−6オリゴサッカリドについて観察された(φ、Ψ)値を表す。Neu5Acα2−3Galのトランスコンホメーション(取り囲み領域1)は、HA結合ポケットにおいて優勢であり、このコンホメーションがゴーシュであるα2−3を有するA/Aichi(愛知)/2/68 H3N2 HAの共結晶構造を例外とする(取り囲み領域2)。他方、Neu5Acα2−6Galのシスコンホメーション(取り囲み領域3)は、HA結合ポケットにおいて優勢である。コーン様トポロジーは、取り囲み領域1および2によってサンプリングされ、アンブレラ様トポロジーは取り囲み領域3によってサンプリングされる。(E)〜(F)は、それぞれ、α2−3モチーフおよびα2−6モチーフによるコーン様トポロジーとアンブレラ様トポロジーのサンプリングを示す。コンホメーションマップにおいて赤色で印を付けた領域は、所定の(φ、Ψ)値のセットについてθパラメーター(Neu5AcのC2原子と次のGal糖およびGlcNAc糖のC1原子との間の角度)を計算するための外側の境界として使用された。エネルギーカットオフに基づいて、θ>110°の値はコーン様トポロジーを特徴付けるために使用され、θ<100°はアンブレラ様トポロジーを特徴付けるために使用された。コンホメーションエネルギーマップとのθ等高線の重ね合わせは、α2−3モチーフが100%コーン様トポロジーを採用することを示した。なぜなら、アンブレラ様トポロジーを採用することはエネルギー的に好ましくなかったからである。他方、α2−6モチーフは、コーン様トポロジーとアンブレラ様トポロジーの両方をサンプリングし、このサンプリングは、Neu5Acα2−6Gal結合のω角(O−C6−C5−H5)に基づいて分類された。 α2−3およびα2−6によるコーン様トポロジーおよびアンブレラ様トポロジーのコンホメーションのサンプリング。(A)〜(D)は、それぞれ、Neu5Acα2−3Gal、Neu5Acα2−6Gal、Galβ1−3GlcNAc、およびGalβ1−4GlcNAcの結合のコンホメーション(φ、Ψ)マップを示す。GlycoMaps DB(http://www.glycosciences.de/modeling/glycomapsdb/)から得られたこれらのマップは、MM3力場を使用する、最初からのMDシミュレーションを使用して、生成された。エネルギー分布は、赤色(最も高いエネルギーを表す)から開始し、最も低いエネルギーを表す緑色まで色分けされている。取り囲んだ領域1〜5は、HAグリカン共結晶構造におけるα2−3およびα2−6オリゴサッカリドについて観察された(φ、Ψ)値を表す。Neu5Acα2−3Galのトランスコンホメーション(取り囲み領域1)は、HA結合ポケットにおいて優勢であり、このコンホメーションがゴーシュであるα2−3を有するA/Aichi(愛知)/2/68 H3N2 HAの共結晶構造を例外とする(取り囲み領域2)。他方、Neu5Acα2−6Galのシスコンホメーション(取り囲み領域3)は、HA結合ポケットにおいて優勢である。コーン様トポロジーは、取り囲み領域1および2によってサンプリングされ、アンブレラ様トポロジーは取り囲み領域3によってサンプリングされる。(E)〜(F)は、それぞれ、α2−3モチーフおよびα2−6モチーフによるコーン様トポロジーとアンブレラ様トポロジーのサンプリングを示す。コンホメーションマップにおいて赤色で印を付けた領域は、所定の(φ、Ψ)値のセットについてθパラメーター(Neu5AcのC2原子と次のGal糖およびGlcNAc糖のC1原子との間の角度)を計算するための外側の境界として使用された。エネルギーカットオフに基づいて、θ>110°の値はコーン様トポロジーを特徴付けるために使用され、θ<100°はアンブレラ様トポロジーを特徴付けるために使用された。コンホメーションエネルギーマップとのθ等高線の重ね合わせは、α2−3モチーフが100%コーン様トポロジーを採用することを示した。なぜなら、アンブレラ様トポロジーを採用することはエネルギー的に好ましくなかったからである。他方、α2−6モチーフは、コーン様トポロジーとアンブレラ様トポロジーの両方をサンプリングし、このサンプリングは、Neu5Acα2−6Gal結合のω角(O−C6−C5−H5)に基づいて分類された。 α2−3およびα2−6によるコーン様トポロジーおよびアンブレラ様トポロジーのコンホメーションのサンプリング。(A)〜(D)は、それぞれ、Neu5Acα2−3Gal、Neu5Acα2−6Gal、Galβ1−3GlcNAc、およびGalβ1−4GlcNAcの結合のコンホメーション(φ、Ψ)マップを示す。GlycoMaps DB(http://www.glycosciences.de/modeling/glycomapsdb/)から得られたこれらのマップは、MM3力場を使用する、最初からのMDシミュレーションを使用して、生成された。エネルギー分布は、赤色(最も高いエネルギーを表す)から開始し、最も低いエネルギーを表す緑色まで色分けされている。取り囲んだ領域1〜5は、HAグリカン共結晶構造におけるα2−3およびα2−6オリゴサッカリドについて観察された(φ、Ψ)値を表す。Neu5Acα2−3Galのトランスコンホメーション(取り囲み領域1)は、HA結合ポケットにおいて優勢であり、このコンホメーションがゴーシュであるα2−3を有するA/Aichi(愛知)/2/68 H3N2 HAの共結晶構造を例外とする(取り囲み領域2)。他方、Neu5Acα2−6Galのシスコンホメーション(取り囲み領域3)は、HA結合ポケットにおいて優勢である。コーン様トポロジーは、取り囲み領域1および2によってサンプリングされ、アンブレラ様トポロジーは取り囲み領域3によってサンプリングされる。(E)〜(F)は、それぞれ、α2−3モチーフおよびα2−6モチーフによるコーン様トポロジーとアンブレラ様トポロジーのサンプリングを示す。コンホメーションマップにおいて赤色で印を付けた領域は、所定の(φ、Ψ)値のセットについてθパラメーター(Neu5AcのC2原子と次のGal糖およびGlcNAc糖のC1原子との間の角度)を計算するための外側の境界として使用された。エネルギーカットオフに基づいて、θ>110°の値はコーン様トポロジーを特徴付けるために使用され、θ<100°はアンブレラ様トポロジーを特徴付けるために使用された。コンホメーションエネルギーマップとのθ等高線の重ね合わせは、α2−3モチーフが100%コーン様トポロジーを採用することを示した。なぜなら、アンブレラ様トポロジーを採用することはエネルギー的に好ましくなかったからである。他方、α2−6モチーフは、コーン様トポロジーとアンブレラ様トポロジーの両方をサンプリングし、このサンプリングは、Neu5Acα2−6Gal結合のω角(O−C6−C5−H5)に基づいて分類された。 α2−3およびα2−6によるコーン様トポロジーおよびアンブレラ様トポロジーのコンホメーションのサンプリング。(A)〜(D)は、それぞれ、Neu5Acα2−3Gal、Neu5Acα2−6Gal、Galβ1−3GlcNAc、およびGalβ1−4GlcNAcの結合のコンホメーション(φ、Ψ)マップを示す。GlycoMaps DB(http://www.glycosciences.de/modeling/glycomapsdb/)から得られたこれらのマップは、MM3力場を使用する、最初からのMDシミュレーションを使用して、生成された。エネルギー分布は、赤色(最も高いエネルギーを表す)から開始し、最も低いエネルギーを表す緑色まで色分けされている。取り囲んだ領域1〜5は、HAグリカン共結晶構造におけるα2−3およびα2−6オリゴサッカリドについて観察された(φ、Ψ)値を表す。Neu5Acα2−3Galのトランスコンホメーション(取り囲み領域1)は、HA結合ポケットにおいて優勢であり、このコンホメーションがゴーシュであるα2−3を有するA/Aichi(愛知)/2/68 H3N2 HAの共結晶構造を例外とする(取り囲み領域2)。他方、Neu5Acα2−6Galのシスコンホメーション(取り囲み領域3)は、HA結合ポケットにおいて優勢である。コーン様トポロジーは、取り囲み領域1および2によってサンプリングされ、アンブレラ様トポロジーは取り囲み領域3によってサンプリングされる。(E)〜(F)は、それぞれ、α2−3モチーフおよびα2−6モチーフによるコーン様トポロジーとアンブレラ様トポロジーのサンプリングを示す。コンホメーションマップにおいて赤色で印を付けた領域は、所定の(φ、Ψ)値のセットについてθパラメーター(Neu5AcのC2原子と次のGal糖およびGlcNAc糖のC1原子との間の角度)を計算するための外側の境界として使用された。エネルギーカットオフに基づいて、θ>110°の値はコーン様トポロジーを特徴付けるために使用され、θ<100°はアンブレラ様トポロジーを特徴付けるために使用された。コンホメーションエネルギーマップとのθ等高線の重ね合わせは、α2−3モチーフが100%コーン様トポロジーを採用することを示した。なぜなら、アンブレラ様トポロジーを採用することはエネルギー的に好ましくなかったからである。他方、α2−6モチーフは、コーン様トポロジーとアンブレラ様トポロジーの両方をサンプリングし、このサンプリングは、Neu5Acα2−6Gal結合のω角(O−C6−C5−H5)に基づいて分類された。 例示的なコーントポロジー。この図は、コーントポロジーを採用している特定の例示的な(しかし、包括的ではない)グリカン構造を図示する。 例示的なアンブレラトポロジー。(A)アンブレラトポロジーを採用可能である特定の例示的な(しかし、包括的ではない)N連結およびO連結グリカン構造。(B)アンブレラトポロジーを採用可能である特定の例示的な(しかし、包括的ではない)O連結グリカン構造。 例示的なアンブレラトポロジー。(A)アンブレラトポロジーを採用可能である特定の例示的な(しかし、包括的ではない)N連結およびO連結グリカン構造。(B)アンブレラトポロジーを採用可能である特定の例示的な(しかし、包括的ではない)O連結グリカン構造。 例示的なアンブレラトポロジー。(A)アンブレラトポロジーを採用可能である特定の例示的な(しかし、包括的ではない)N連結およびO連結グリカン構造。(B)アンブレラトポロジーを採用可能である特定の例示的な(しかし、包括的ではない)O連結グリカン構造。 例示的なアンブレラトポロジー。(A)アンブレラトポロジーを採用可能である特定の例示的な(しかし、包括的ではない)N連結およびO連結グリカン構造。(B)アンブレラトポロジーを採用可能である特定の例示的な(しかし、包括的ではない)O連結グリカン構造。 例示的なアンブレラトポロジー。(A)アンブレラトポロジーを採用可能である特定の例示的な(しかし、包括的ではない)N連結およびO連結グリカン構造。(B)アンブレラトポロジーを採用可能である特定の例示的な(しかし、包括的ではない)O連結グリカン構造。 例示的なアンブレラトポロジー。(A)アンブレラトポロジーを採用可能である特定の例示的な(しかし、包括的ではない)N連結およびO連結グリカン構造。(B)アンブレラトポロジーを採用可能である特定の例示的な(しかし、包括的ではない)O連結グリカン構造。 例示的なアンブレラトポロジー。(A)アンブレラトポロジーを採用可能である特定の例示的な(しかし、包括的ではない)N連結およびO連結グリカン構造。(B)アンブレラトポロジーを採用可能である特定の例示的な(しかし、包括的ではない)O連結グリカン構造。 例示的なアンブレラトポロジー。(A)アンブレラトポロジーを採用可能である特定の例示的な(しかし、包括的ではない)N連結およびO連結グリカン構造。(B)アンブレラトポロジーを採用可能である特定の例示的な(しかし、包括的ではない)O連結グリカン構造。 例示的なアンブレラトポロジー。(A)アンブレラトポロジーを採用可能である特定の例示的な(しかし、包括的ではない)N連結およびO連結グリカン構造。(B)アンブレラトポロジーを採用可能である特定の例示的な(しかし、包括的ではない)O連結グリカン構造。 HA結合グリカンアレイデータのデータ検索分析。上端には、代表的な複合グリカン構造から抽出されたグリカン特徴の型(ペア、トリプレット、クアドルプレット)の例が示される。これらの特徴の包括的なセットがグリカンアレイ中のグリカンから抽出された。下端には、グリカンアレイを使用して分析された各HAについての複合体分類子規則の図的表現が示される。α2−3 A型は最も広い特異性を表すのに対して、B型およびC型分類子は、トリサッカリドα2−3モチーフの周りの構造のバリエーションによって課せられた制約を表す。α2−6 A型は長いα2−6(直鎖状または分枝状)への結合を表すのに対して、B型は短いα2−6(直鎖状または分枝状)への結合を表す。「コア」は、アレイ上単一のα2−6二分岐グリカンの場合における還元末端に結合されたスペーサー、またはトリマンノシルコアのいずれかに対応する。a:結合シグナルは、フコシル化α2−3モチーフについて、これがGlcNAc[6S]を有する場合のみ、観察された;b:結合シグナルは、6’−シアリルラクトースについてのみ観察された;c:結合シグナルは、短い6’−シアリルラクトサミン(B型)についてもまた観察された;d:結合シグナルは、H5N1二重変異体のα2−3 B型よりも有意に低い;e:結合シグナルは、GlcNAc[6S]を有する短いα2−6についてのみ観察された;f:結合シグナルは、GlcNAc[6S]を有するα2−3モチーフについて観察されたバックグラウンドのすぐ上である;*:A/ベトナム/1203/04の起源はトリであるが、このウイルス株は感染したヒトから単離された。] [0007] HA結合グリカンアレイデータのデータ検索分析。上端には、代表的な複合グリカン構造から抽出されたグリカン特徴の型(ペア、トリプレット、クアドルプレット)の例が示される。これらの特徴の包括的なセットがグリカンアレイ中のグリカンから抽出された。下端には、グリカンアレイを使用して分析された各HAについての複合体分類子規則の図的表現が示される。α2−3 A型は最も広い特異性を表すのに対して、B型およびC型分類子は、トリサッカリドα2−3モチーフの周りの構造のバリエーションによって課せられた制約を表す。α2−6 A型は長いα2−6(直鎖状または分枝状)への結合を表すのに対して、B型は短いα2−6(直鎖状または分枝状)への結合を表す。「コア」は、アレイ上単一のα2−6二分岐グリカンの場合における還元末端に結合されたスペーサー、またはトリマンノシルコアのいずれかに対応する。a:結合シグナルは、フコシル化α2−3モチーフについて、これがGlcNAc[6S]を有する場合のみ、観察された;b:結合シグナルは、6’−シアリルラクトースについてのみ観察された;c:結合シグナルは、短い6’−シアリルラクトサミン(B型)についてもまた観察された;d:結合シグナルは、H5N1二重変異体のα2−3 B型よりも有意に低い;e:結合シグナルは、GlcNAc[6S]を有する短いα2−6についてのみ観察された;f:結合シグナルは、GlcNAc[6S]を有するα2−3モチーフについて観察されたバックグラウンドのすぐ上である;*:A/ベトナム/1203/04の起源はトリであるが、このウイルス株は感染したヒトから単離された。] [0008] HA結合グリカンアレイデータのデータ検索分析。上端には、代表的な複合グリカン構造から抽出されたグリカン特徴の型(ペア、トリプレット、クアドルプレット)の例が示される。これらの特徴の包括的なセットがグリカンアレイ中のグリカンから抽出された。下端には、グリカンアレイを使用して分析された各HAについての複合体分類子規則の図的表現が示される。α2−3 A型は最も広い特異性を表すのに対して、B型およびC型分類子は、トリサッカリドα2−3モチーフの周りの構造のバリエーションによって課せられた制約を表す。α2−6 A型は長いα2−6(直鎖状または分枝状)への結合を表すのに対して、B型は短いα2−6(直鎖状または分枝状)への結合を表す。「コア」は、アレイ上単一のα2−6二分岐グリカンの場合における還元末端に結合されたスペーサー、またはトリマンノシルコアのいずれかに対応する。a:結合シグナルは、フコシル化α2−3モチーフについて、これがGlcNAc[6S]を有する場合のみ、観察された;b:結合シグナルは、6’−シアリルラクトースについてのみ観察された;c:結合シグナルは、短い6’−シアリルラクトサミン(B型)についてもまた観察された;d:結合シグナルは、H5N1二重変異体のα2−3 B型よりも有意に低い;e:結合シグナルは、GlcNAc[6S]を有する短いα2−6についてのみ観察された;f:結合シグナルは、GlcNAc[6S]を有するα2−3モチーフについて観察されたバックグラウンドのすぐ上である;*:A/ベトナム/1203/04の起源はトリであるが、このウイルス株は感染したヒトから単離された。] [0009] HA結合グリカンアレイデータのデータ検索分析。上端には、代表的な複合グリカン構造から抽出されたグリカン特徴の型の例(ペア、トリプレット、クアドルプレット)が示される。これらの特徴の包括的なセットがグリカンアレイ中のグリカンから抽出された。下端には、グリカンアレイを使用して分析された各HAについての複合体分類子規則の図的表現が示される。α2−3 A型は最も広い特異性を表すのに対して、B型およびC型分類子は、トリサッカリドα2−3モチーフの周りの構造のバリエーションによって課せられた制約を表す。α2−6 A型は長いα2−6(直鎖状または分枝状)への結合を表すのに対して、B型は短いα2−6(直鎖状または分枝状)への結合を表す。「コア」は、アレイ上単一のα2−6二分岐グリカンの場合における還元末端に結合されたスペーサー、またはトリマンノシルコアのいずれかに対応する。a:結合シグナルは、フコシル化α2−3モチーフについて、これがGlcNAc[6S]を有する場合のみ、観察された;b:結合シグナルは、6’−シアリルラクトースについてのみ観察された;c:結合シグナルは、短い6’−シアリルラクトサミン(B型)についてもまた観察された;d:結合シグナルは、H5N1二重変異体のα2−3 B型よりも有意に低い;e:結合シグナルは、GlcNAc[6S]を有する短いα2−6についてのみ観察された;f:結合シグナルは、GlcNAc[6S]を有するα2−3モチーフについて観察されたバックグラウンドのすぐ上である;*:A/ベトナム/1203/04の起源はトリであるが、このウイルス株は感染したヒトから単離された。] [0010] 二分岐α2−6シアル化グリカンへのViet04_H5HAの結合(コーン−トポロジー)。表面の立体像は、拡張コンホメーション(百日咳毒素共結晶構造から得られた;PDB ID:1PTO)におけるNeu5Acα2−6Gal結合を有するViet04_H5グリカン結合部位を与えた。Lys193(橙色)はこのコンホメーションにおけるグリカンとのいかなる接触も有しない。このコンホメーションにおけるグリカンへの結合に潜在的に関与するさらなるアミノ酸には、Asn186、Lys222、およびSer227が含まれる。しかし、シス−コンホメーションであるα2−6シアル化オリゴサッカリドへのHA結合において観察される特定の接触は、拡張コンホメーションにおいては存在しない。いかなる特定の理論によっても束縛されることは望まないが、本発明者らは、このことが、拡張コンホメーションが、シス−コンホメーションと同程度に最適にHAには結合しない可能性を示唆することに注目している。Neu5Acα2−6Galβ1−4GlcNAcb分枝がManα1−3Man(PDB ID:1LGC)およびManα1−6Man(PDB ID:1ZAG)に結合されている分枝N結合グリカンの構造は、この結合のシス−コンホメーションと拡張コンホメーションの両方について、Viet04_H5 HA結合部位におけるNeu5Acα2−6Gal結合に重ね合わせされた。この重ね合わせは、コアのManα1−6Manに結合されたNeu5Acα2−6Galβ1−4GlcNAc分枝を有する構造が、結合部位との好ましくない立体的な重複を有することを示す(両方のコンホメーションにおいて)。他方、コアのManα1−3Manに結合されたこの分枝を有する構造(トリマンノースコアが紫色で着色されている図の中で示される)は、シス−コンホメーションでLys193と立体的な重複を有するが、より最適ではないにも関わらず、拡張コンホメーションにおいてLys193とのいかなる接触も伴わずに結合可能である。 上気道組織切片のレクチン染色。ジャカリン(緑色)およびConA(赤色)を用いる気管組織の同時染色は、気管の先端面上の杯細胞へのジャカリンの優先的な結合(O連結グリカンに特異的に結合する)、および繊毛気管上皮細胞へのConAの結合(N連結グリカンに特異的に結合する)を明らかにする。いかなる特定の理論によっても束縛されることは望まないが、本発明者らは、この知見が、杯細胞がO連結グリカンを優先的に発現するのに対して、繊毛上皮細胞がN連結グリカンを優先的に発現することを示唆することに注目している。ジャカリンおよびSNA(赤色;α2−6に特異的に結合する)を用いる気管の同時染色は、杯細胞と繊毛細胞の両方へのSNAの結合を示す。他方、α2−3シアル化グリカンに特異的に結合するジャカリン(緑色)とMAL(赤色)の同時染色は、多列気管上皮に対してMALの弱い最小限の結合から結合がないことまでを示すが、組織の根底にある領域に対しては広範な結合を示す。総合して、レクチン染色データは、それぞれ、気道上皮の先端側の繊毛細胞および杯細胞において、N連結グリカンとO連結グリカンの両方の部分として、α2−6シアル化グリカンの優先的な発現および広範な分布を示す。 上気道組織切片のレクチン染色。ジャカリン(緑色)およびConA(赤色)を用いる気管組織の同時染色は、気管の先端面上の杯細胞へのジャカリンの優先的な結合(O連結グリカンに特異的に結合する)、および繊毛気管上皮細胞へのConAの結合(N連結グリカンに特異的に結合する)を明らかにする。いかなる特定の理論によっても束縛されることは望まないが、本発明者らは、この知見が、杯細胞がO連結グリカンを優先的に発現するのに対して、繊毛上皮細胞がN連結グリカンを優先的に発現することを示唆することに注目している。ジャカリンおよびSNA(赤色;α2−6に特異的に結合する)を用いる気管の同時染色は、杯細胞と繊毛細胞の両方へのSNAの結合を示す。他方、α2−3シアル化グリカンに特異的に結合するジャカリン(緑色)とMAL(赤色)の同時染色は、多列気管上皮に対してMALの弱い最小限の結合から結合がないことまでを示すが、組織の根底にある領域に対しては広範な結合を示す。総合して、レクチン染色データは、それぞれ、気道上皮の先端側の繊毛細胞および杯細胞において、N連結グリカンとO連結グリカンの両方の部分として、α2−6シアル化グリカンの優先的な発現および広範な分布を示す。 ヒト上気道組織におけるグリカン多様性。(A)ConA(赤色)/ジャカリン(緑色)およびSNA−I(赤色)/ジャカリン(緑色)を用いる気管組織切片の同時染色。ジャカリン結合の局在化領域は、O連結グリカンを発現する杯細胞に対応し、Con A結合の領域は、気道上皮の先端側のN連結グリカンを発現する繊毛細胞に対応する(白色矢印)。杯細胞(黄色のジャカリンを用いる同時染色)と繊毛細胞の両方へのSNA−Iの広範な結合は、それぞれ、先端側のO連結およびN連結α2−6の優先的な発現を示す。繊毛上皮がN連結α2−6を優先的に発現するならば、ヒド気管支上皮(HBE)細胞から単離されたN連結グリカンのMALDI−MS分析が実施された。HBE細胞は、ヒト適合したH1N1ウイルスおよびH3N2ウイルスのこれらの細胞への広範な結合に基づいて、代表的な上気道繊毛上皮細胞として選ばれた。(B)HBE細胞のMALDI−MSグリカンプロフィールは、質量ピークを満足する(±3.5ダルトン以内)可能なシアル化グリカン構造の図的表現を使用して示される(明確な結合の割り当てを伴わない)。HBEは、α2−6シアル化グリカンを優先的に発現する(α2−3と比較して)。(C)シアル酸の数から分枝パターンを逆重畳積分するための、(B)において観察されたN連結グリカンの、シアリダーゼAを使用する脱シアル化、および引き続く、2−ABラベリング。(B)および(C)におけるシアンで強調したピークは、TOFTOF MSを使用してさらに分析した。(D)m/z2148における代表的なピークのMS−MSプロフィールは、m/z548および713におけるフラグメントイオンおよびそれらの対応するカウンターイオン(赤色で示す)を示し、これらは、複数の短いラクトサミン分枝にわたる長いオリゴサッカリド分枝(複数のラクトサミン反復を有する)を支持する。m/z2660のMS−MSプロフィールは長いオリゴサッカリド分枝を支持する。 ヒト上気道組織におけるグリカン多様性。(A)ConA(赤色)/ジャカリン(緑色)およびSNA−I(赤色)/ジャカリン(緑色)を用いる気管組織切片の同時染色。ジャカリン結合の局在化領域は、O連結グリカンを発現する杯細胞に対応し、Con A結合の領域は、気道上皮の先端側のN連結グリカンを発現する繊毛細胞に対応する(白色矢印)。杯細胞(黄色のジャカリンを用いる同時染色)と繊毛細胞の両方へのSNA−Iの広範な結合は、それぞれ、先端側のO連結およびN連結α2−6の優先的な発現を示す。繊毛上皮がN連結α2−6を優先的に発現するならば、ヒド気管支上皮(HBE)細胞から単離されたN連結グリカンのMALDI−MS分析が実施された。HBE細胞は、ヒト適合したH1N1ウイルスおよびH3N2ウイルスのこれらの細胞への広範な結合に基づいて、代表的な上気道繊毛上皮細胞として選ばれた。(B)HBE細胞のMALDI−MSグリカンプロフィールは、質量ピークを満足する(±3.5ダルトン以内)可能なシアル化グリカン構造の図的表現を使用して示される(明確な結合の割り当てを伴わない)。HBEは、α2−6シアル化グリカンを優先的に発現する(α2−3と比較して)。(C)シアル酸の数から分枝パターンを逆重畳積分するための、(B)において観察されたN連結グリカンの、シアリダーゼAを使用する脱シアル化、および引き続く、2−ABラベリング。(B)および(C)におけるシアンで強調したピークは、TOFTOF MSを使用してさらに分析した。(D)m/z2148における代表的なピークのMS−MSプロフィールは、m/z548および713におけるフラグメントイオンおよびそれらの対応するカウンターイオン(赤色で示す)を示し、これらは、複数の短いラクトサミン分枝にわたる長いオリゴサッカリド分枝(複数のラクトサミン反復を有する)を支持する。m/z2660のMS−MSプロフィールは長いオリゴサッカリド分枝を支持する。 ヒト上気道組織におけるグリカン多様性。(A)ConA(赤色)/ジャカリン(緑色)およびSNA−I(赤色)/ジャカリン(緑色)を用いる気管組織切片の同時染色。ジャカリン結合の局在化領域は、O連結グリカンを発現する杯細胞に対応し、Con A結合の領域は、気道上皮の先端側のN連結グリカンを発現する繊毛細胞に対応する(白色矢印)。杯細胞(黄色のジャカリンを用いる同時染色)と繊毛細胞の両方へのSNA−Iの広範な結合は、それぞれ、先端側のO連結およびN連結α2−6の優先的な発現を示す。繊毛上皮がN連結α2−6を優先的に発現するならば、ヒド気管支上皮(HBE)細胞から単離されたN連結グリカンのMALDI−MS分析が実施された。HBE細胞は、ヒト適合したH1N1ウイルスおよびH3N2ウイルスのこれらの細胞への広範な結合に基づいて、代表的な上気道繊毛上皮細胞として選ばれた。(B)HBE細胞のMALDI−MSグリカンプロフィールは、質量ピークを満足する(±3.5ダルトン以内)可能なシアル化グリカン構造の図的表現を使用して示される(明確な結合の割り当てを伴わない)。HBEは、α2−6シアル化グリカンを優先的に発現する(α2−3と比較して)。(C)シアル酸の数から分枝パターンを逆重畳積分するための、(B)において観察されたN連結グリカンの、シアリダーゼAを使用する脱シアル化、および引き続く、2−ABラベリング。(B)および(C)におけるシアンで強調したピークは、TOFTOF MSを使用してさらに分析した。(D)m/z2148における代表的なピークのMS−MSプロフィールは、m/z548および713におけるフラグメントイオンおよびそれらの対応するカウンターイオン(赤色で示す)を示し、これらは、複数の短いラクトサミン分枝にわたる長いオリゴサッカリド分枝(複数のラクトサミン反復を有する)を支持する。m/z2660のMS−MSプロフィールは長いオリゴサッカリド分枝を支持する。 ヒト上気道組織におけるグリカン多様性。(A)ConA(赤色)/ジャカリン(緑色)およびSNA−I(赤色)/ジャカリン(緑色)を用いる気管組織切片の同時染色。ジャカリン結合の局在化領域は、O連結グリカンを発現する杯細胞に対応し、Con A結合の領域は、気道上皮の先端側のN連結グリカンを発現する繊毛細胞に対応する(白色矢印)。杯細胞(黄色のジャカリンを用いる同時染色)と繊毛細胞の両方へのSNA−Iの広範な結合は、それぞれ、先端側のO連結およびN連結α2−6の優先的な発現を示す。繊毛上皮がN連結α2−6を優先的に発現するならば、ヒド気管支上皮(HBE)細胞から単離されたN連結グリカンのMALDI−MS分析が実施された。HBE細胞は、ヒト適合したH1N1ウイルスおよびH3N2ウイルスのこれらの細胞への広範な結合に基づいて、代表的な上気道繊毛上皮細胞として選ばれた。(B)HBE細胞のMALDI−MSグリカンプロフィールは、質量ピークを満足する(±3.5ダルトン以内)可能なシアル化グリカン構造の図的表現を使用して示される(明確な結合の割り当てを伴わない)。HBEは、α2−6シアル化グリカンを優先的に発現する(α2−3と比較して)。(C)シアル酸の数から分枝パターンを逆重畳積分するための、(B)において観察されたN連結グリカンの、シアリダーゼAを使用する脱シアル化、および引き続く、2−ABラベリング。(B)および(C)におけるシアンで強調したピークは、TOFTOF MSを使用してさらに分析した。(D)m/z2148における代表的なピークのMS−MSプロフィールは、m/z548および713におけるフラグメントイオンおよびそれらの対応するカウンターイオン(赤色で示す)を示し、これらは、複数の短いラクトサミン分枝にわたる長いオリゴサッカリド分枝(複数のラクトサミン反復を有する)を支持する。m/z2660のMS−MSプロフィールは長いオリゴサッカリド分枝を支持する。 上気道および下気道の組織切片に対する組換えH1、H3 WT HAの用量応答結合。HA結合は、ヨウ化プロピジウム染色(赤色)に対して緑色で示される。気管組織の先端側は、長い分枝トポロジーを有するα2−6グリカンを優先的に発現する。他方、肺胞組織は、α2−3グリカンを優先的に発現する。H1 HAは、気管の先端表面に顕著に結合し、その結合は、40μg/mlから10μg/mlまでの希釈に伴って、次第に減少する。H1 HAはまた、最高濃度においてのみ、肺胞組織にある程度の弱い結合を示す。H3 HAの結合パターンは、H1 HAのそれとは異なっている。例えば、H3 HAは、40μg/mlおよび20μg/mlにおける気管と肺胞の両方の組織切片への顕著な結合を示す。しかし、10μg/mlの濃度において、H3 HAは、気管組織の先端側に主として結合を示し、肺胞組織にはほとんど結合を示さないか、または全く結合を示さない。全体的には、これらの組織結合データは、気管組織の先端側への高親和性結合の重要性を強調する。さらに、これらのデータは、α2−6シアル化グリカンについての高い特異性(H1 HAによって実証されるような)は、ヒトの感染を媒介するために絶対的に必要とされてはいないことを明らかにする。なぜなら、H3 HAは、α2−3シアル化グリカンについてのある程度の親和性を示すからである。 ヒト適合されたH1、H2、およびH3 HAの用量依存性直接的結合。ヒト適合されたH1、H2、およびH3 HAの特徴的な結合パターンは、40μg/mlから2.5μg/mlまでのHA希釈の範囲にわたって、飽和レベルであるそれらの結合である。H1 HA(SC18)の狭い特異性は、その限定的な気管組織結合と相関している(図14)。他方、H3 HA(Mos99)が多様なシアル化グリカンに結合する能力は、H1 HAのそれと比較した場合に、気管組織切片へのより広範なその結合と一致する(図14)。 H5N1ウイルスの用量依存性直接的グリカン結合。ヒト適合されたH1、H2、およびH3 HAの用量依存性結合プロフィールとは対照的に、Viet0304およびHK486 H5N1ウイルスは、α2−3には高い親和性で結合し(128HAUから下方に32HAUまでシグナルを飽和する)、長いα2−6オリゴサッカリドには最小限の親和性で結合する。従って、本発明は、生理学的なN連結、O連結グリカンおよび糖脂質の一部として、硫酸化/フコシル化置換(右側に示す)を有するトリサッカリドモチーフNeu5Acα2−3Galβ1−3/4GlcNAc−が、トリウイルスの理想的な標的であろうという認識を包含する。 H5N1ウイルスの用量依存性直接的グリカン結合。ヒト適合されたH1、H2、およびH3 HAの用量依存性結合プロフィールとは対照的に、Viet0304およびHK486 H5N1ウイルスは、α2−3には高い親和性で結合し(128HAUから下方に32HAUまでシグナルを飽和する)、長いα2−6オリゴサッカリドには最小限の親和性で結合する。従って、本発明は、生理学的なN連結、O連結グリカンおよび糖脂質の一部として、硫酸化/フコシル化置換(右側に示す)を有するトリサッカリドモチーフNeu5Acα2−3Galβ1−3/4GlcNAc−が、トリウイルスの理想的な標的であろうという認識を包含する。 H5N1ウイルスの用量依存性直接的グリカン結合。ヒト適合されたH1、H2、およびH3 HAの用量依存性結合プロフィールとは対照的に、Viet0304およびHK486 H5N1ウイルスは、α2−3には高い親和性で結合し(128HAUから下方に32HAUまでシグナルを飽和する)、長いα2−6オリゴサッカリドには最小限の親和性で結合する。従って、本発明は、生理学的なN連結、O連結グリカンおよび糖脂質の一部として、硫酸化/フコシル化置換(右側に示す)を有するトリサッカリドモチーフNeu5Acα2−3Galβ1−3/4GlcNAc−が、トリウイルスの理想的な標的であろうという認識を包含する。 α2−3およびα2−6とのSC18 HA、NY18 HA、およびAV18 HAの分子的相互作用。HA上のグリカン結合部位は、グリカン結合に関与するアミノ酸とともに示され、これには、高度に保存性であるNeu5Acアンカー(Thr136、Trp153、Thr155、およびLeu194)が含まれる。Tyr95およびHis183は明確化のために示されていない。アミノ酸の位置は、H1N1 HAに基づいて番号付けされている。(A)アンブレラ様トポロジーにおける長いα2−6とのSC18 HAの相互作用が示される。Lys222、Asp225、およびGln226は塩基領域との接触を提供し、Asp190、Gln192、およびSer193は、拡張領域との接触を提供する。(B)長いα2−6とのNY18 HAの相互作用は、塩基領域とのAsp225の接触の損失を示す((A)におけるSC18 HAの場合において観察されるように)。(C)コーン様トポロジーにおけるα2−3とのAV18 HAの相互作用は、コーン様トポロジーとのHAの相互作用が、長いα2−6のアンブレラ様トポロジーのそれとは対照的に、塩基におけるNeu5AcおよびGalの糖のみとの接触を含むことを示す。AV18におけるGlu190およびGln226は、これらの糖との最適な接触を提供するように配置される。AV18におけるGlu190の側鎖コンホメーションは、APR34 HA−α2−3共結晶構造中のGlu190のそれに基づいて割り当てられた。(D)SC18、NY18、およびAV18 HAの間の鍵となるアミノ酸の位置の違いが、それらをASI30 HAおよびAPR34 HAと比較して示される。 α2−3およびα2−6とのSC18 HA、NY18 HA、およびAV18 HAの分子的相互作用。HA上のグリカン結合部位は、グリカン結合に関与するアミノ酸とともに示され、これには、高度に保存性であるNeu5Acアンカー(Thr136、Trp153、Thr155、およびLeu194)が含まれる。Tyr95およびHis183は明確化のために示されていない。アミノ酸の位置は、H1N1 HAに基づいて番号付けされている。(A)アンブレラ様トポロジーにおける長いα2−6とのSC18 HAの相互作用が示される。Lys222、Asp225、およびGln226は塩基領域との接触を提供し、Asp190、Gln192、およびSer193は、拡張領域との接触を提供する。(B)長いα2−6とのNY18 HAの相互作用は、塩基領域とのAsp225の接触の損失を示す((A)におけるSC18 HAの場合において観察されるように)。(C)コーン様トポロジーにおけるα2−3とのAV18 HAの相互作用は、コーン様トポロジーとのHAの相互作用が、長いα2−6のアンブレラ様トポロジーのそれとは対照的に、塩基におけるNeu5AcおよびGalの糖のみとの接触を含むことを示す。AV18におけるGlu190およびGln226は、これらの糖との最適な接触を提供するように配置される。AV18におけるGlu190の側鎖コンホメーションは、APR34 HA−α2−3共結晶構造中のGlu190のそれに基づいて割り当てられた。(D)SC18、NY18、およびAV18 HAの間の鍵となるアミノ酸の位置の違いが、それらをASI30 HAおよびAPR34 HAと比較して示される。 α2−3およびα2−6とのSC18 HA、NY18 HA、およびAV18 HAの分子的相互作用。HA上のグリカン結合部位は、グリカン結合に関与するアミノ酸とともに示され、これには、高度に保存性であるNeu5Acアンカー(Thr136、Trp153、Thr155、およびLeu194)が含まれる。Tyr95およびHis183は明確化のために示されていない。アミノ酸の位置は、H1N1 HAに基づいて番号付けされている。(A)アンブレラ様トポロジーにおける長いα2−6とのSC18 HAの相互作用が示される。Lys222、Asp225、およびGln226は塩基領域との接触を提供し、Asp190、Gln192、およびSer193は、拡張領域との接触を提供する。(B)長いα2−6とのNY18 HAの相互作用は、塩基領域とのAsp225の接触の損失を示す((A)におけるSC18 HAの場合において観察されるように)。(C)コーン様トポロジーにおけるα2−3とのAV18 HAの相互作用は、コーン様トポロジーとのHAの相互作用が、長いα2−6のアンブレラ様トポロジーのそれとは対照的に、塩基におけるNeu5AcおよびGalの糖のみとの接触を含むことを示す。AV18におけるGlu190およびGln226は、これらの糖との最適な接触を提供するように配置される。AV18におけるGlu190の側鎖コンホメーションは、APR34 HA−α2−3共結晶構造中のGlu190のそれに基づいて割り当てられた。(D)SC18、NY18、およびAV18 HAの間の鍵となるアミノ酸の位置の違いが、それらをASI30 HAおよびAPR34 HAと比較して示される。 α2−3およびα2−6とのSC18 HA、NY18 HA、およびAV18 HAの分子的相互作用。HA上のグリカン結合部位は、グリカン結合に関与するアミノ酸とともに示され、これには、高度に保存性であるNeu5Acアンカー(Thr136、Trp153、Thr155、およびLeu194)が含まれる。Tyr95およびHis183は明確化のために示されていない。アミノ酸の位置は、H1N1 HAに基づいて番号付けされている。(A)アンブレラ様トポロジーにおける長いα2−6とのSC18 HAの相互作用が示される。Lys222、Asp225、およびGln226は塩基領域との接触を提供し、Asp190、Gln192、およびSer193は、拡張領域との接触を提供する。(B)長いα2−6とのNY18 HAの相互作用は、塩基領域とのAsp225の接触の損失を示す((A)におけるSC18 HAの場合において観察されるように)。(C)コーン様トポロジーにおけるα2−3とのAV18 HAの相互作用は、コーン様トポロジーとのHAの相互作用が、長いα2−6のアンブレラ様トポロジーのそれとは対照的に、塩基におけるNeu5AcおよびGalの糖のみとの接触を含むことを示す。AV18におけるGlu190およびGln226は、これらの糖との最適な接触を提供するように配置される。AV18におけるGlu190の側鎖コンホメーションは、APR34 HA−α2−3共結晶構造中のGlu190のそれに基づいて割り当てられた。(D)SC18、NY18、およびAV18 HAの間の鍵となるアミノ酸の位置の違いが、それらをASI30 HAおよびAPR34 HAと比較して示される。 多価HA−グリカン相互作用を捕捉するための結合アッセイ。図に示すのは、連続結合アッセイと、一次抗体(pAb)および標識された二次抗体(sAb)とのHA単位の事前の複合体生成の間の結合シグナルの比較である。多価HA−グリカン相互作用を研究するために、代表的なビオチン化α2−3およびα2−6(短いおよび長い)グリカンを含むストレプトアビジンプレートアレイが使用された。ストレプトアビジンコートされた高結合能(High Binding Capacity)384ウェルプレート(Pierce)を、各ウェルの全容量まで、ビオチン化グリカン(3’SLN、6’SLN、3’SLN−LN、6’SLN−LN、および3’SLN−LN−LN)を負荷した。このプレートアレイのウェル中のグリカンの空間配置は、HA単位の中の3つのHAモノマーの1つのみへの結合に有利に働く。グリカンの間隔およびHA単位のサイズは、HA単位、一次抗体、および二次抗体の連続適用を含むELISA型結合アッセイにおける単一のグリカンへのHA単位結合を制限する。連続アッセイの条件は、1:1:1の比率でのHA:pAb:sAbの形成に有利に働く。標識されたsAbの豊富さにも関わらず(HA単位あたり1)、40μg/mlの高HA濃度においてでさえ観察された最小結合シグナルは、HA単位への単一のグリカンの低親和性結合を支持する(シアン円)。逆に、一次抗体および二次抗体とのHA単位の事前の複合体化は(HA:一次抗体:二次抗体=4:2:1の比率)、4HA単位の特定の空間的配置を容易にする。従って、この事前複合体化単位は、多価を介してグリカン結合親和性に対して、複数HA単位の相対的空間配置の効果の研究を可能にした。この空間配置は、事前複合体化HA単位あたり4結合事象が存在する場合(各事象はシアン円によって示される)、6’SLN−LNへの結合の8倍の増加によって示されるように、多価を介してグリカン結合シグナルを増強する。結合シグナルは、HRP活性に基づいて決定された。すべてのアッセイは3連で実施された。グリカンについての説明:3’SLN:Neu5Acα2−3Galβ1−4GlcNAc;6’SLN(短α2−6):Neu5Acα2−6Galβ1−4GlcNAc;3’SLN−LN:Neu5Acα2−3Galβ1−4GlcNAcβ1−3Galβ1−4GlcNAc;6’SLN−LN(長α2−6):Neu5Acα2−6Galβ1−4GlcNAcβ1−3Galβ1−4GlcNAc;3’SLN−LN−LN:Neu5Acα2−3Galβ1−4GlcNAcβ1−3Galβ1−4GlcNAcβ1−3Galβ1−4GlcNAc。 図19〜21は、H1N1 HAの用量依存性直接的結合である。用量依存性事前複合体化HA実験の場合において、適切な量のHisタグ化HAタンパク質、一次抗体(マウス抗6×HisタグIgG)、および二次抗体(HRP結合体化ヤギ抗マウスIgG(Santacruz Biotechnology))を4:2:1の比率で含むストック溶液を調製し、20分間氷上でインキュベートした。適切な量の事前複合体化ストックHAを、PBS緩衝液中1%BSAを用いて250μlに希釈した。50μlの事前複合体化HAを、グリカンコートした各々のウェルに加え、室温で2時間インキュベートし、続いて洗浄工程を行った。結合親和性を定量するために、以下のモデルに基づいて、結合パラメーターKd’を定義し、計算した。典型的な型のHill式を使用して多価結合を表現する:] 図14 [0011] これは、線形化に際し、次のようになる:] [0012] ここで、y−HA単位におけるグリカン結合部位の飽和度;[HA]−HAの濃度(M);n−協同性因子;Kd’−多価HA−グリカン相互作用についての見かけの結合定数。yの値は、すべてのHA単位に対して100%占有率を表す飽和結合シグナルに、結合シグナルを標準化することによって計算される。nおよびKd’は線形化Hillモデルに基づいて計算された。典型的には、n≧1は正の協同性を示し、ここで、1つのHA単位の結合は事前複合体における他のHA単位の結合を増強する。他方、n≦1は負の協同性を示し、ここで、事前複合体中の1つのHA単位の結合は、他のサブユニットの結合に対する負の効果を有する。見かけの結合定数Kd’は、主として、異なるグリカンに対する異なるHAの相対的な結合親和性を定量するために使用され、従って、その絶対値は、親和性を比較する状況において取り込まれるべきである。上記のモデルにおける仮定は、プレートの各ウェル中のグリカンがHAを超えて存在することである。この仮定を満たすために、0.05μg/ml〜5μg/mlのHA濃度範囲についての結合シグナルは、nおよびKd’を計算するために使用された。すべての効率的にヒト適合したH1およびH3 HAは、高い親和性で長いα2−6グリカン(6’SLN−LN)に結合する。ヒト適合したSC18およびTX91 H1N1ウイルスは、フェレットモデルにおいて効率的に伝染する。ヒト適合したMos99 H3N2ウイルスはワクチン株である。NY18(SC18の単一Asp225Gly変異体、非効率的に伝染するウイルス)からのHAは、高濃度で、他の効率的にヒト適合したHAに比較し得るα2−6結合を示すが、これは、劇的により低い、長いα2−6の結合親和性を有する。逆に、AV18(SC18のAsp190Glu/Asp225Gly二重変異体、伝染しないウイルス)からのHAは、α2−3への高結合親和性の逆転した傾向を示す。 図19〜21は、H1N1 HAの用量依存性直接的結合である。用量依存性事前複合体化HA実験の場合において、適切な量のHisタグ化HAタンパク質、一次抗体(マウス抗6×HisタグIgG)、および二次抗体(HRP結合体化ヤギ抗マウスIgG(Santacruz Biotechnology))を4:2:1の比率で含むストック溶液を調製し、20分間氷上でインキュベートした。適切な量の事前複合体化ストックHAを、PBS緩衝液中1%BSAを用いて250μlに希釈した。50μlの事前複合体化HAを、グリカンコートした各々のウェルに加え、室温で2時間インキュベートし、続いて洗浄工程を行った。結合親和性を定量するために、以下のモデルに基づいて、結合パラメーターKd’を定義し、計算した。典型的な型のHill式を使用して多価結合を表現する:] [0013] これは、線形化に際し、次のようになる:] [0014] ここで、y−HA単位におけるグリカン結合部位の飽和度;[HA]−HAの濃度(M);n−協同性因子;Kd’−多価HA−グリカン相互作用についての見かけの結合定数。yの値は、すべてのHA単位に対して100%占有率を表す飽和結合シグナルに、結合シグナルを標準化することによって計算される。nおよびKd’は線形化Hillモデルに基づいて計算された。典型的には、n≧1は正の協同性を示し、ここで、1つのHA単位の結合は事前複合体における他のHA単位の結合を増強する。他方、n≦1は負の協同性を示し、ここで、事前複合体中の1つのHA単位の結合は、他のサブユニットの結合に対する負の効果を有する。見かけの結合定数Kd’は、主として、異なるグリカンに対する異なるHAの相対的な結合親和性を定量するために使用され、従って、その絶対値は、親和性を比較する状況において取り込まれるべきである。上記のモデルにおける仮定は、プレートの各ウェル中のグリカンがHAを超えて存在することである。この仮定を満たすために、0.05μg/ml〜5μg/mlのHA濃度範囲についての結合シグナルは、nおよびKd’を計算するために使用された。すべての効率的にヒト適合したH1およびH3 HAは、高い親和性で長いα2−6グリカン(6’SLN−LN)に結合する。ヒト適合したSC18およびTX91 H1N1ウイルスは、フェレットモデルにおいて効率的に伝染する。ヒト適合したMos99 H3N2ウイルスはワクチン株である。NY18(SC18の単一Asp225Gly変異体、非効率的に伝染するウイルス)からのHAは、高濃度で、他の効率的にヒト適合したHAに比較し得るα2−6結合を示すが、これは、劇的により低い、長いα2−6の結合親和性を有する。逆に、AV18(SC18のAsp190Glu/Asp225Gly二重変異体、伝染しないウイルス)からのHAは、α2−3への高結合親和性の逆転した傾向を示す。 図19〜21は、H1N1 HAの用量依存性直接的結合である。用量依存性事前複合体化HA実験の場合において、適切な量のHisタグ化HAタンパク質、一次抗体(マウス抗6×HisタグIgG)、および二次抗体(HRP結合体化ヤギ抗マウスIgG(Santacruz Biotechnology))を4:2:1の比率で含むストック溶液を調製し、20分間氷上でインキュベートした。適切な量の事前複合体化ストックHAを、PBS緩衝液中1%BSAを用いて250μlに希釈した。50μlの事前複合体化HAを、グリカンコートした各々のウェルに加え、室温で2時間インキュベートし、続いて洗浄工程を行った。結合親和性を定量するために、以下のモデルに基づいて、結合パラメーターKd’を定義し、計算した。典型的な型のHill式を使用して多価結合を表現する:] [0015] これは、線形化に際し、次のようになる:] [0016] ここで、y−HA単位におけるグリカン結合部位の飽和度;[HA]−HAの濃度(M);n−協同性因子;Kd’−多価HA−グリカン相互作用についての見かけの結合定数。yの値は、すべてのHA単位に対して100%占有率を表す飽和結合シグナルに、結合シグナルを標準化することによって計算される。nおよびKd’は線形化Hillモデルに基づいて計算された。典型的には、n≧1は正の協同性を示し、ここで、1つのHA単位の結合は事前複合体における他のHA単位の結合を増強する。他方、n≦1は負の協同性を示し、ここで、事前複合体中の1つのHA単位の結合は、他のサブユニットの結合に対する負の効果を有する。見かけの結合定数Kd’は、主として、異なるグリカンに対する異なるHAの相対的な結合親和性を定量するために使用され、従って、その絶対値は、親和性を比較する状況において取り込まれるべきである。上記のモデルにおける仮定は、プレートの各ウェル中のグリカンがHAを超えて存在することである。この仮定を満たすために、0.05μg/ml〜5μg/mlのHA濃度範囲についての結合シグナルは、nおよびKd’を計算するために使用された。すべての効率的にヒト適合したH1およびH3 HAは、高い親和性で長いα2−6グリカン(6’SLN−LN)に結合する。ヒト適合したSC18およびTX91 H1N1ウイルスは、フェレットモデルにおいて効率的に伝染する。ヒト適合したMos99 H3N2ウイルスはワクチン株である。NY18(SC18の単一Asp225Gly変異体、非効率的に伝染するウイルス)からのHAは、高濃度で、他の効率的にヒト適合したHAに比較し得るα2−6結合を示すが、これは、劇的により低い、長いα2−6の結合親和性を有する。逆に、AV18(SC18のAsp190Glu/Asp225Gly二重変異体、伝染しないウイルス)からのHAは、α2−3への高結合親和性の逆転した傾向を示す。 図19〜21は、H1N1 HAの用量依存性直接的結合である。用量依存性事前複合体化HA実験の場合において、適切な量のHisタグ化HAタンパク質、一次抗体(マウス抗6×HisタグIgG)、および二次抗体(HRP結合体化ヤギ抗マウスIgG(Santacruz Biotechnology))を4:2:1の比率で含むストック溶液を調製し、20分間氷上でインキュベートした。適切な量の事前複合体化ストックHAを、PBS緩衝液中1%BSAを用いて250μlに希釈した。50μlの事前複合体化HAを、グリカンコートした各々のウェルに加え、室温で2時間インキュベートし、続いて洗浄工程を行った。結合親和性を定量するために、以下のモデルに基づいて、結合パラメーターKd’を定義し、計算した。典型的な型のHill式を使用して多価結合を表現する:] [0017] これは、線形化に際し、次のようになる:] [0018] ここで、y−HA単位におけるグリカン結合部位の飽和度;[HA]−HAの濃度(M);n−協同性因子;Kd’−多価HA−グリカン相互作用についての見かけの結合定数。yの値は、すべてのHA単位に対して100%占有率を表す飽和結合シグナルに、結合シグナルを標準化することによって計算される。nおよびKd’は線形化Hillモデルに基づいて計算された。典型的には、n≧1は正の協同性を示し、ここで、1つのHA単位の結合は事前複合体における他のHA単位の結合を増強する。他方、n≦1は負の協同性を示し、ここで、事前複合体中の1つのHA単位の結合は、他のサブユニットの結合に対する負の効果を有する。見かけの結合定数Kd’は、主として、異なるグリカンに対する異なるHAの相対的な結合親和性を定量するために使用され、従って、その絶対値は、親和性を比較する状況において取り込まれるべきである。上記のモデルにおける仮定は、プレートの各ウェル中のグリカンがHAを超えて存在することである。この仮定を満たすために、0.05μg/ml〜5μg/mlのHA濃度範囲についての結合シグナルは、nおよびKd’を計算するために使用された。すべての効率的にヒト適合したH1およびH3 HAは、高い親和性で長いα2−6グリカン(6’SLN−LN)に結合する。ヒト適合したSC18およびTX91 H1N1ウイルスは、フェレットモデルにおいて効率的に伝染する。ヒト適合したMos99 H3N2ウイルスはワクチン株である。NY18(SC18の単一Asp225Gly変異体、非効率的に伝染するウイルス)からのHAは、高濃度で、他の効率的にヒト適合したHAに比較し得るα2−6結合を示すが、これは、劇的により低い、長いα2−6の結合親和性を有する。逆に、AV18(SC18のAsp190Glu/Asp225Gly二重変異体、伝染しないウイルス)からのHAは、α2−3への高結合親和性の逆転した傾向を示す。 図19〜21は、H1N1 HAの用量依存性直接的結合である。用量依存性事前複合体化HA実験の場合において、適切な量のHisタグ化HAタンパク質、一次抗体(マウス抗6×HisタグIgG)、および二次抗体(HRP結合体化ヤギ抗マウスIgG(Santacruz Biotechnology))を4:2:1の比率で含むストック溶液を調製し、20分間氷上でインキュベートした。適切な量の事前複合体化ストックHAを、PBS緩衝液中1%BSAを用いて250μlに希釈した。50μlの事前複合体化HAを、グリカンコートした各々のウェルに加え、室温で2時間インキュベートし、続いて洗浄工程を行った。結合親和性を定量するために、以下のモデルに基づいて、結合パラメーターKd’を定義し、計算した。典型的な型のHill式を使用して多価結合を表現する:] [0019] これは、線形化に際し、次のようになる:] [0020] ここで、y−HA単位におけるグリカン結合部位の飽和度;[HA]−HAの濃度(M);n−協同性因子;Kd’−多価HA−グリカン相互作用についての見かけの結合定数。yの値は、すべてのHA単位に対して100%占有率を表す飽和結合シグナルに、結合シグナルを標準化することによって計算される。nおよびKd’は線形化Hillモデルに基づいて計算された。典型的には、n≧1は正の協同性を示し、ここで、1つのHA単位の結合は事前複合体における他のHA単位の結合を増強する。他方、n≦1は負の協同性を示し、ここで、事前複合体中の1つのHA単位の結合は、他のサブユニットの結合に対する負の効果を有する。見かけの結合定数Kd’は、主として、異なるグリカンに対する異なるHAの相対的な結合親和性を定量するために使用され、従って、その絶対値は、親和性を比較する状況において取り込まれるべきである。上記のモデルにおける仮定は、プレートの各ウェル中のグリカンがHAを超えて存在することである。この仮定を満たすために、0.05μg/ml〜5μg/mlのHA濃度範囲についての結合シグナルは、nおよびKd’を計算するために使用された。すべての効率的にヒト適合したH1およびH3 HAは、高い親和性で長いα2−6グリカン(6’SLN−LN)に結合する。ヒト適合したSC18およびTX91 H1N1ウイルスは、フェレットモデルにおいて効率的に伝染する。ヒト適合したMos99 H3N2ウイルスはワクチン株である。NY18(SC18の単一Asp225Gly変異体、非効率的に伝染するウイルス)からのHAは、高濃度で、他の効率的にヒト適合したHAに比較し得るα2−6結合を示すが、これは、劇的により低い、長いα2−6の結合親和性を有する。逆に、AV18(SC18のAsp190Glu/Asp225Gly二重変異体、伝染しないウイルス)からのHAは、α2−3への高結合親和性の逆転した傾向を示す。 図19〜21は、H1N1 HAの用量依存性直接的結合である。用量依存性事前複合体化HA実験の場合において、適切な量のHisタグ化HAタンパク質、一次抗体(マウス抗6×HisタグIgG)、および二次抗体(HRP結合体化ヤギ抗マウスIgG(Santacruz Biotechnology))を4:2:1の比率で含むストック溶液を調製し、20分間氷上でインキュベートした。適切な量の事前複合体化ストックHAを、PBS緩衝液中1%BSAを用いて250μlに希釈した。50μlの事前複合体化HAを、グリカンコートした各々のウェルに加え、室温で2時間インキュベートし、続いて洗浄工程を行った。結合親和性を定量するために、以下のモデルに基づいて、結合パラメーターKd’を定義し、計算した。典型的な型のHill式を使用して多価結合を表現する:] [0021] これは、線形化に際し、次のようになる:] [0022] ここで、y−HA単位におけるグリカン結合部位の飽和度;[HA]−HAの濃度(M);n−協同性因子;Kd’−多価HA−グリカン相互作用についての見かけの結合定数。yの値は、すべてのHA単位に対して100%占有率を表す飽和結合シグナルに、結合シグナルを標準化することによって計算される。nおよびKd’は線形化Hillモデルに基づいて計算された。典型的には、n≧1は正の協同性を示し、ここで、1つのHA単位の結合は事前複合体における他のHA単位の結合を増強する。他方、n≦1は負の協同性を示し、ここで、事前複合体中の1つのHA単位の結合は、他のサブユニットの結合に対する負の効果を有する。見かけの結合定数Kd’は、主として、異なるグリカンに対する異なるHAの相対的な結合親和性を定量するために使用され、従って、その絶対値は、親和性を比較する状況において取り込まれるべきである。上記のモデルにおける仮定は、プレートの各ウェル中のグリカンがHAを超えて存在することである。この仮定を満たすために、0.05μg/ml〜5μg/mlのHA濃度範囲についての結合シグナルは、nおよびKd’を計算するために使用された。すべての効率的にヒト適合したH1およびH3 HAは、高い親和性で長いα2−6グリカン(6’SLN−LN)に結合する。ヒト適合したSC18およびTX91 H1N1ウイルスは、フェレットモデルにおいて効率的に伝染する。ヒト適合したMos99 H3N2ウイルスはワクチン株である。NY18(SC18の単一Asp225Gly変異体、非効率的に伝染するウイルス)からのHAは、高濃度で、他の効率的にヒト適合したHAに比較し得るα2−6結合を示すが、これは、劇的により低い、長いα2−6の結合親和性を有する。逆に、AV18(SC18のAsp190Glu/Asp225Gly二重変異体、伝染しないウイルス)からのHAは、α2−3への高結合親和性の逆転した傾向を示す。 図19〜21は、H1N1 HAの用量依存性直接的結合である。用量依存性事前複合体化HA実験の場合において、適切な量のHisタグ化HAタンパク質、一次抗体(マウス抗6×HisタグIgG)、および二次抗体(HRP結合体化ヤギ抗マウスIgG(Santacruz Biotechnology))を4:2:1の比率で含むストック溶液を調製し、20分間氷上でインキュベートした。適切な量の事前複合体化ストックHAを、PBS緩衝液中1%BSAを用いて250μlに希釈した。50μlの事前複合体化HAを、グリカンコートした各々のウェルに加え、室温で2時間インキュベートし、続いて洗浄工程を行った。結合親和性を定量するために、以下のモデルに基づいて、結合パラメーターKd’を定義し、計算した。典型的な型のHill式を使用して多価結合を表現する:] [0023] これは、線形化に際し、次のようになる:] [0024] ここで、y−HA単位におけるグリカン結合部位の飽和度;[HA]−HAの濃度(M);n−協同性因子;Kd’−多価HA−グリカン相互作用についての見かけの結合定数。yの値は、すべてのHA単位に対して100%占有率を表す飽和結合シグナルに、結合シグナルを標準化することによって計算される。nおよびKd’は線形化Hillモデルに基づいて計算された。典型的には、n≧1は正の協同性を示し、ここで、1つのHA単位の結合は事前複合体における他のHA単位の結合を増強する。他方、n≦1は負の協同性を示し、ここで、事前複合体中の1つのHA単位の結合は、他のサブユニットの結合に対する負の効果を有する。見かけの結合定数Kd’は、主として、異なるグリカンに対する異なるHAの相対的な結合親和性を定量するために使用され、従って、その絶対値は、親和性を比較する状況において取り込まれるべきである。上記のモデルにおける仮定は、プレートの各ウェル中のグリカンがHAを超えて存在することである。この仮定を満たすために、0.05μg/ml〜5μg/mlのHA濃度範囲についての結合シグナルは、nおよびKd’を計算するために使用された。すべての効率的にヒト適合したH1およびH3 HAは、高い親和性で長いα2−6グリカン(6’SLN−LN)に結合する。ヒト適合したSC18およびTX91 H1N1ウイルスは、フェレットモデルにおいて効率的に伝染する。ヒト適合したMos99 H3N2ウイルスはワクチン株である。NY18(SC18の単一Asp225Gly変異体、非効率的に伝染するウイルス)からのHAは、高濃度で、他の効率的にヒト適合したHAに比較し得るα2−6結合を示すが、これは、劇的により低い、長いα2−6の結合親和性を有する。逆に、AV18(SC18のAsp190Glu/Asp225Gly二重変異体、伝染しないウイルス)からのHAは、α2−3への高結合親和性の逆転した傾向を示す。 図19〜21は、H1N1 HAの用量依存性直接的結合である。用量依存性事前複合体化HA実験の場合において、適切な量のHisタグ化HAタンパク質、一次抗体(マウス抗6×HisタグIgG)、および二次抗体(HRP結合体化ヤギ抗マウスIgG(Santacruz Biotechnology))を4:2:1の比率で含むストック溶液を調製し、20分間氷上でインキュベートした。適切な量の事前複合体化ストックHAを、PBS緩衝液中1%BSAを用いて250μlに希釈した。50μlの事前複合体化HAを、グリカンコートした各々のウェルに加え、室温で2時間インキュベートし、続いて洗浄工程を行った。結合親和性を定量するために、以下のモデルに基づいて、結合パラメーターKd’を定義し、計算した。典型的な型のHill式を使用して多価結合を表現する:] [0025] これは、線形化に際し、次のようになる:] [0026] ここで、y−HA単位におけるグリカン結合部位の飽和度;[HA]−HAの濃度(M);n−協同性因子;Kd’−多価HA−グリカン相互作用についての見かけの結合定数。yの値は、すべてのHA単位に対して100%占有率を表す飽和結合シグナルに、結合シグナルを標準化することによって計算される。nおよびKd’は線形化Hillモデルに基づいて計算された。典型的には、n≧1は正の協同性を示し、ここで、1つのHA単位の結合は事前複合体における他のHA単位の結合を増強する。他方、n≦1は負の協同性を示し、ここで、事前複合体中の1つのHA単位の結合は、他のサブユニットの結合に対する負の効果を有する。見かけの結合定数Kd’は、主として、異なるグリカンに対する異なるHAの相対的な結合親和性を定量するために使用され、従って、その絶対値は、親和性を比較する状況において取り込まれるべきである。上記のモデルにおける仮定は、プレートの各ウェル中のグリカンがHAを超えて存在することである。この仮定を満たすために、0.05μg/ml〜5μg/mlのHA濃度範囲についての結合シグナルは、nおよびKd’を計算するために使用された。すべての効率的にヒト適合したH1およびH3 HAは、高い親和性で長いα2−6グリカン(6’SLN−LN)に結合する。ヒト適合したSC18およびTX91 H1N1ウイルスは、フェレットモデルにおいて効率的に伝染する。ヒト適合したMos99 H3N2ウイルスはワクチン株である。NY18(SC18の単一Asp225Gly変異体、非効率的に伝染するウイルス)からのHAは、高濃度で、他の効率的にヒト適合したHAに比較し得るα2−6結合を示すが、これは、劇的により低い、長いα2−6の結合親和性を有する。逆に、AV18(SC18のAsp190Glu/Asp225Gly二重変異体、伝染しないウイルス)からのHAは、α2−3への高結合親和性の逆転した傾向を示す。 図19〜21は、H1N1 HAの用量依存性直接的結合である。用量依存性事前複合体化HA実験の場合において、適切な量のHisタグ化HAタンパク質、一次抗体(マウス抗6×HisタグIgG)、および二次抗体(HRP結合体化ヤギ抗マウスIgG(Santacruz Biotechnology))を4:2:1の比率で含むストック溶液を調製し、20分間氷上でインキュベートした。適切な量の事前複合体化ストックHAを、PBS緩衝液中1%BSAを用いて250μlに希釈した。50μlの事前複合体化HAを、グリカンコートした各々のウェルに加え、室温で2時間インキュベートし、続いて洗浄工程を行った。結合親和性を定量するために、以下のモデルに基づいて、結合パラメーターKd’を定義し、計算した。典型的な型のHill式を使用して多価結合を表現する:] [0027] これは、線形化に際し、次のようになる:] [0028] ここで、y−HA単位におけるグリカン結合部位の飽和度;[HA]−HAの濃度(M);n−協同性因子;Kd’−多価HA−グリカン相互作用についての見かけの結合定数。yの値は、すべてのHA単位に対して100%占有率を表す飽和結合シグナルに、結合シグナルを標準化することによって計算される。nおよびKd’は線形化Hillモデルに基づいて計算された。典型的には、n≧1は正の協同性を示し、ここで、1つのHA単位の結合は事前複合体における他のHA単位の結合を増強する。他方、n≦1は負の協同性を示し、ここで、事前複合体中の1つのHA単位の結合は、他のサブユニットの結合に対する負の効果を有する。見かけの結合定数Kd’は、主として、異なるグリカンに対する異なるHAの相対的な結合親和性を定量するために使用され、従って、その絶対値は、親和性を比較する状況において取り込まれるべきである。上記のモデルにおける仮定は、プレートの各ウェル中のグリカンがHAを超えて存在することである。この仮定を満たすために、0.05μg/ml〜5μg/mlのHA濃度範囲についての結合シグナルは、nおよびKd’を計算するために使用された。すべての効率的にヒト適合したH1およびH3 HAは、高い親和性で長いα2−6グリカン(6’SLN−LN)に結合する。ヒト適合したSC18およびTX91 H1N1ウイルスは、フェレットモデルにおいて効率的に伝染する。ヒト適合したMos99 H3N2ウイルスはワクチン株である。NY18(SC18の単一Asp225Gly変異体、非効率的に伝染するウイルス)からのHAは、高濃度で、他の効率的にヒト適合したHAに比較し得るα2−6結合を示すが、これは、劇的により低い、長いα2−6の結合親和性を有する。逆に、AV18(SC18のAsp190Glu/Asp225Gly二重変異体、伝染しないウイルス)からのHAは、α2−3への高結合親和性の逆転した傾向を示す。 図19〜21は、H1N1 HAの用量依存性直接的結合である。用量依存性事前複合体化HA実験の場合において、適切な量のHisタグ化HAタンパク質、一次抗体(マウス抗6×HisタグIgG)、および二次抗体(HRP結合体化ヤギ抗マウスIgG(Santacruz Biotechnology))を4:2:1の比率で含むストック溶液を調製し、20分間氷上でインキュベートした。適切な量の事前複合体化ストックHAを、PBS緩衝液中1%BSAを用いて250μlに希釈した。50μlの事前複合体化HAを、グリカンコートした各々のウェルに加え、室温で2時間インキュベートし、続いて洗浄工程を行った。結合親和性を定量するために、以下のモデルに基づいて、結合パラメーターKd’を定義し、計算した。典型的な型のHill式を使用して多価結合を表現する:] [0029] これは、線形化に際し、次のようになる:] [0030] ここで、y−HA単位におけるグリカン結合部位の飽和度;[HA]−HAの濃度(M);n−協同性因子;Kd’−多価HA−グリカン相互作用についての見かけの結合定数。yの値は、すべてのHA単位に対して100%占有率を表す飽和結合シグナルに、結合シグナルを標準化することによって計算される。nおよびKd’は線形化Hillモデルに基づいて計算された。典型的には、n≧1は正の協同性を示し、ここで、1つのHA単位の結合は事前複合体における他のHA単位の結合を増強する。他方、n≦1は負の協同性を示し、ここで、事前複合体中の1つのHA単位の結合は、他のサブユニットの結合に対する負の効果を有する。見かけの結合定数Kd’は、主として、異なるグリカンに対する異なるHAの相対的な結合親和性を定量するために使用され、従って、その絶対値は、親和性を比較する状況において取り込まれるべきである。上記のモデルにおける仮定は、プレートの各ウェル中のグリカンがHAを超えて存在することである。この仮定を満たすために、0.05μg/ml〜5μg/mlのHA濃度範囲についての結合シグナルは、nおよびKd’を計算するために使用された。すべての効率的にヒト適合したH1およびH3 HAは、高い親和性で長いα2−6グリカン(6’SLN−LN)に結合する。ヒト適合したSC18およびTX91 H1N1ウイルスは、フェレットモデルにおいて効率的に伝染する。ヒト適合したMos99 H3N2ウイルスはワクチン株である。NY18(SC18の単一Asp225Gly変異体、非効率的に伝染するウイルス)からのHAは、高濃度で、他の効率的にヒト適合したHAに比較し得るα2−6結合を示すが、これは、劇的により低い、長いα2−6の結合親和性を有する。逆に、AV18(SC18のAsp190Glu/Asp225Gly二重変異体、伝染しないウイルス)からのHAは、α2−3への高結合親和性の逆転した傾向を示す。 ヒト気管切片へのSC18およびNY18のHAの結合。気管上皮の先端側は、すべての切片において白色矢印で示される。SC18 HAの結合パターンは、先端側上の特定の領域周辺に局在している。NY18 HAは、十分に分布した先端結合パターンを示す(PIは赤色に対して、HAは緑色である)。NY18 HAは、MAL−II染色パターンによって決定されるように、α2−3グリカンを発現する上皮の内部領域上での有意な染色を示す。 ジャカリンを用いるSC18およびNY18のHAのヒト気管同時染色。気管上皮の先端側は、すべての切片において白色矢印で示される。SC18およびNY18の識別できる先端結合パターンは(図22)、HA(赤色)を、杯細胞のマーカーであるジャカリン(緑色)を用いて同時染色することによってさらに精緻化する。先端側の代表的な領域は、明確化のために拡大されている。ジャカリン(黄色)を用いるSC18 HAの顕著な同時染色は、SC18 HAが上皮の先端側上の杯細胞に優先的に結合することを示す。NY18 HAの結合パターンは、ジャカリンのそれと最小限の重複を有し、このことは、これが気管組織の先端側上では杯細胞に結合しないことを示す。] 図22 [0031] HA配列エレメントの説明 HA配列エレメント1 HA配列エレメント1は、天然のインフルエンザ単離物において見い出される多くのHAタンパク質の残基97−185(ここで、残基の位置は、H3 HAを参照として使用して割り当てられる)にほぼ対応する配列エレメントである。この配列エレメントは以下の基本構造を有する: C(Y/F)P X1 C X2 W X3 W X4 H H P、ここで: X1は約30〜約45アミノ酸長であり; X2は約5〜約20アミノ酸長であり; X3は約25〜約30アミノ酸長であり;および X4は約2アミノ酸長である。] [0032] ある実施形態において、X1は、約35〜約45、または約35〜約43、または約35、約36、約37、約38、約39、約40、約41、約42、または約43アミノ酸長である。ある実施形態において、X2は、約9〜約15、または約9〜約14、または約9、約10、約11、約12、約13、または約14アミノ酸長である。ある実施形態において、X3は、約26〜約28、または約26、約27、または約28アミノ酸長である。ある実施形態において、X4は配列(G/A)(I/V)を有する。ある実施形態において、X4は配列GIを有する;ある実施形態において、X4は配列GVを有する;ある実施形態において、X4は配列AIを有する;ある実施形態において、X4は配列AVを有する。ある実施形態において、HA配列エレメント1はジスルフィド結合を含む。ある実施形態において、このジスルフィド結合は、97位および139位(本明細書で利用される標準的なH3番号付け系に基づく)に対応する残基を架橋する。] [0033] ある実施形態において、かつ特にH1ポリペプチドにおいて、X1は約43アミノ酸長、および/またはX2は約13アミノ酸長、および/またはX3は約26アミノ酸長である。] [0034] ある実施形態において、かつ特にH1ポリペプチドにおいて、HA配列エレメント1は以下の構造を有する: C Y P X1A T(A/T)(A/S)C X2 W X3 W X4 H H P、ここで: X1Aは約27〜約42、または約32〜約42、または約32〜約40、または約26〜約41、または約31〜約41、または約31〜約39、または約31、約32、約33、約34、約35、約36、約37、約38、約39、または約40アミノ酸長であり、かつX2−X4は上記と同様である。] [0035] ある実施形態において、かつ特にH1ポリペプチドにおいて、HA配列エレメント1は以下の構造を有する: C Y P X1A T(A/T)(A/S)C X2 W(I/L)(T/V)X3A W X4 H H P、ここで: X1Aは約27〜約42、または約32〜約42、または約32〜約40、または約32、約33、約34、約35、約36、約37、約38、約39、または約40アミノ酸長であり、 X3Aは約23〜約28、または約24〜約26、または約24、約25、または約26アミノ酸長、かつX2およびX4は上記と同様である。] [0036] ある実施形態において、かつ特にH1ポリペプチドにおいて、HA配列エレメント1は以下の配列を有する: Q L S S I S S F E K、 典型的には、X1の範囲内、(X1Aの範囲内を含む)、とりわけ、X1のおよそ残基12で開始する(例えば、図1〜3に図示されるように)。] 図1 図1A 図1B 図1C 図2 図2A 図2B 図3 [0037] ある実施形態において、かつ特にH3ポリペプチドにおいて、X1は約39アミノ酸長、および/またはX2は約13アミノ酸長、および/またはX3は約26アミノ酸長である。] [0038] ある実施形態において、かつ特にH3ポリペプチドにおいて、HA配列エレメント1は以下の構造を有する: C Y P X1A S(S/N)(A/S)C X2 W X3 W X4 H H P、ここで: X1Aは約27〜約42、または約32〜約42、または約32〜約40、または約23〜約38、または約28〜約38、または約28〜約36、または約28、約29、約30、約31、約32、約33、約34、約35、約36、約37、約38、約39、または約40アミノ酸長であり、かつX2−X4は上記と同様である。] [0039] ある実施形態において、かつ特にH3ポリペプチドにおいて、HA配列エレメント1は以下の構造を有する: C Y P X1A S(S/N)(A/S)C X2 W L(T/H)X3A W X4 H H P、ここで: X1Aは約27〜約42、または約32〜約42、または約32〜約40、または約32、約33、約34、約35、約36、約37、約38、約39、または約40アミノ酸長であり、 X3Aは約23〜約28、または約24〜約26、または約24、約25、または約26アミノ酸長であり、かつX2およびX4は上記と同様である。] [0040] ある実施形態において、かつ特にH3ポリペプチドにおいて、HA配列エレメント1は以下の配列を有する: (L/I)(V/I)A S S G T L E F、 典型的には、X1の範囲内、(X1Aの範囲内を含む)、とりわけ、X1のおよそ残基12で開始する(例えば、図1、2、および4に図示されるように)。] 図1 [0041] ある実施形態において、かつ特にH5ポリペプチドにおいて、X1は約42アミノ酸長、および/またはX2は約13アミノ酸長、および/またはX3は約26アミノ酸長である。] [0042] ある実施形態において、かつ特にH5ポリペプチドにおいて、HA配列エレメント1は以下の構造を有する: C Y P X1A S S A C X2 W X3 W X4 H H P、ここで: X1Aは約27〜約42、または約32〜約42、または約32〜約40、または約23〜約38、または約28〜約38、または約28〜約36、または約28、約29、約30、約31、約32、約33、約34、約35、約36、約37、約38、約39、または約40アミノ酸長であり、かつX2−X4は同様である。] [0043] ある実施形態において、かつ特にH5ポリペプチドにおいて、HA配列エレメント1は以下の構造を有する: C Y P X1A S S A C X2 W L I X3A W X4 H H P、ここで: X1Aは約27〜約42、または約32〜約42、または約32〜約40、または約32、約33、約34、約35、約36、約37、約38、約39、または約40アミノ酸長であり、かつ X3Aは約23〜約28、または約24〜約26、または約24、約25、または約26アミノ酸長であり、かつX2およびX4は上記と同様である。] [0044] ある実施形態において、かつ特にH5ポリペプチドにおいて、HA配列エレメント1は以下の配列によって拡張される(すなわち、残基186−193に対応する位置において): N D A A E X X(K/R)。] [0045] ある実施形態において、かつ特にH5ポリペプチドにおいて、HA配列エレメント1は以下の配列を有する: Y E E L K H L X S X X N H F E K、 典型的には、X1の範囲内、とりわけ、X1のおよそ残基6で開始する(例えば、図1、2、および5に図示されるように)。] 図1 [0046] HA配列エレメント2 HA配列エレメント2は、天然のインフルエンザ単離物において見い出される多くのHAタンパク質の残基324−340(H3 HAに基づく番号付け系を再度使用する)にほぼ対応する配列エレメントである。この配列エレメントは以下の基本構造を有する: G A I A G F I E。] [0047] ある実施形態において、HA配列エレメント2は以下の配列を有する: P X1G A I A G F I E、ここで: X1は約4〜約14アミノ酸長、または約8〜約12アミノ酸長、または約12、約11、約10、約9、または約8アミノ酸長である。ある実施形態において、この配列エレメントはHA0切断部位を提供し、これは、HA1およびHA2の産生を可能にする。] [0048] ある実施形態において、かつ特にH1ポリペプチドにおいて、HA配列エレメント2は以下の構造を有する: P S (I/V)Q S R X1A G A I A G F I E、ここで: X1Aは約3アミノ酸長であり;ある実施形態において、X1AはG(L/I)Fである。] [0049] ある実施形態において、かつ特にH3ポリペプチドにおいて、HA配列エレメント2は以下の構造を有する: P X K X T R X1A G A I A G F I E、ここで: X1Aは約3アミノ酸長であり;ある実施形態において、X1AはG(L/I)Fである。] [0050] ある実施形態において、かつ特にH5ポリペプチドにおいて、HA配列エレメント2は以下の構造を有する: P Q R X X X R X X R X1A G A I A G F I E、ここで: X1Aは約3アミノ酸長であり;ある実施形態において、X1AはG(L/I)Fである。] [0051] 定義 親和性:当該分野において公知であるように、「親和性」とは、特定のリガンド(例えば、HAポリペプチド)がそのパートナー(例えば、HA受容体)に結合する堅固さの尺度である。親和性は異なる方法で測定することが可能である。] [0052] 約:本明細書で使用される場合、「約」または「およそ」という用語は、目的の1つ以上の値に適用される場合、言及される参照値と同様である値をいう。特定の実施形態において、「約」または「およそ」という用語は、他に言及されないかまたは状況から他に明白でない限り、両方の方向で(その値よりも大きいかまたは小さい)、言及された値の25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、またはそれ以下の範囲内にある一定範囲の値をいう(そのような数値は、可能性がある値の100%を超えるようなものを除く)。] [0053] 生物学的に活性である:本明細書で使用される場合、「生物学的に活性である」という語句が、生物系、特に生命体において活性を有する任意の薬剤の特徴をいう。例えば、生物に投与されたときに、その生物に対して生物学的な効果を有する薬剤は、生物学的に活性であると見なされる。特定の実施形態において、タンパク質またはポリペプチドが生物学的に活性である場合、そのタンパク質またはポリペプチドの少なくとも1つの生物学的活性を共有するそのタンパク質またはポリペプチドの部分が、典型的には、「生物学的に活性である」部分と呼ばれる。] [0054] 特徴的な部分:本明細書で使用される場合、タンパク質またはポリペプチドの「特徴的な部分」という語句は、共にタンパク質またはポリペプチドに特徴的である、アミノ酸の連続するストレッチ、またはアミノ酸の連続するストレッチのコレクションを含むものである。このような連続するストレッチの各々は、少なくとも2つのアミノ酸を含む。さらに、当業者は、典型的には、少なくとも5個、10個、15個、20個またはそれ以上のアミノ酸が、タンパク質に特徴的であるために必要とされることを認識している。一般的に、特徴的な部分は、上記に特定された配列同一性に加えて、関連するインタクトなタンパク質と少なくとも1つの機能的な特徴を共有する。] [0055] 特徴的な配列:「特徴的な配列」は、ポリペプチドまたは核酸のファミリーのすべてのメンバーにおいて見い出される配列であり、それゆえに、ファミリーのメンバーを規定するために、当業者によって使用可能である。] [0056] コーン−トポロジー:「コーン−トポロジー」という語句は、特定のグリカン、特に、HA受容体上のグリカンによって採用される三次元配置をいうために本明細書で使用される。図6(左側のパネル)に図示されるように、コーン−トポロジーは、α2−3シアル化グリカンまたはα2−6シアル化グリカンによって採用可能であり、短いオリゴヌクレオチド鎖に典型的であるが、ある長いオリゴヌクレオチドもまた、このコンホメーションを採用することができる。コーン−トポロジーは、Neu5Acα2−3Gal結合のグリコシドのねじれ角によって特徴付けられ、この結合は、約−60、約60、または約180のφ(C1−C2−O−C3/C6)値によって与えられる最小エネルギーコンホメーションの3つの領域をサンプリングし、Ψ(C2−O−C3/C6−H3/C5)は−60〜60をサンプリングする(図7)。図8は、コーン−トポロジーを採用するグリカンの特定の代表的な(しかし、包括的ではない)例を提示する。] 図6 図8 [0057] 「に対応する」:本明細書で使用される場合、「に対応する」という用語は、しばしば、HAポリペプチドにおけるアミノ酸残基の位置/同一性を指定するために使用される。当業者は、単純化の目的のために、標準的な番号付け系(野生型H3 HAに基づく)が本発明で利用され(例えば、図1〜5に図示されるように)、その結果、例えば、190位の残基「に対応する」アミノ酸は、実際に特定のアミノ酸鎖における190番目のアミノ酸である必要はないが、むしろ、野生型H3 HAの190位に見い出される残基に対応することを認識している;当業者は、対応するアミノ酸をいかにして同定するかを容易に認識する。] 図1 図10 図10A 図10B 図10C 図11 図12 図12B 図13A 図13B [0058] 分離距離の程度:本明細書で使用される場合、一定の「分離距離の程度」であるアミノ酸は、グリカン結合に間接的な効果を有するHAアミノ酸である。例えば、分離距離の程度が1度のアミノ酸は、(1)直接結合しているアミノ酸と相互作用するか;および/または(2)他のやり方で、直接結合しているアミノ酸が、宿主細胞HA受容体と結合しているグリカンと相互作用する能力に影響を与えるかのいずれかであり得る;このような分離距離の程度が1度のアミノ酸は、グリカンそれ自体に直接的に結合してもよく、直接結合しなくてもよい。分離距離の程度が2度のアミノ酸は、(1)分離距離の程度が1度のアミノ酸と相互作用するか;および/または(2)他のやり方で、分離距離の程度が1度のアミノ酸が、直接結合しているアミノ酸と相互作用する能力に影響を与えるかのいずれかであり得る、以下同様である。] [0059] 直接結合しているアミノ酸:本明細書で使用される場合、「直接結合しているアミノ酸」という語句は、宿主細胞HA受容体と結合している1つ以上のグリカンと直接的に相互作用するHAポリペプチドのアミノ酸をいう。] [0060] 操作された:「操作された」という用語は、本明細書で使用される場合、そのアミノ酸配列が人によって選択されているポリペプチドを説明する。例えば、操作されたHAポリペプチドは、天然のインフルエンザ単離物において見い出されるHAポリペプチドのアミノ酸配列とは異なるアミノ酸配列を有する。ある実施形態において、操作されたHAポリペプチドは、NCBIデータベースに含まれるHAポリペプチドのアミノ酸配列とは異なるアミノ酸配列を有する。] [0061] H1ポリペプチド:「H1ポリペプチド」とは、この用語が本明細書で使用される場合、そのアミノ酸配列が、H1に特徴的でありかつH1を他のHAサブタイプと区別する少なくとも1つの配列エレメントを含むHAポリペプチドである。代表的なこのような配列エレメントは、アラインメント、例えば、図1〜3に図示されるものなどによって決定可能であり、これには、例えば、HA配列エレメントのH1特異的な実施形態に関して本明細書に記載されるものが含まれる。] 図1 図1A 図1B 図1C 図2 図2A 図2B 図3 [0062] H3ポリペプチド:「H3ポリペプチド」とは、この用語が本明細書で使用される場合、そのアミノ酸配列が、H3に特徴的でありかつH3を他のHAサブタイプと区別する少なくとも1つの配列エレメントを含むHAポリペプチドである。代表的なこのような配列エレメントは、アラインメント、例えば、図1、2、および4に図示されるものなどによって決定可能であり、これには、例えば、HA配列エレメントのH3特異的な実施形態に関して本明細書に記載されるものが含まれる。] 図1 [0063] H5ポリペプチド:「H5ポリペプチド」とは、本明細書で使用される場合、そのアミノ酸配列が、H5に特徴的でありかつH5を他のHAサブタイプと区別する少なくとも1つの配列エレメントを含むHAポリペプチドである。代表的なこのような配列エレメントは、アラインメント、例えば、図1、2、および5に図示されるものなどによって決定可能であり、これには、例えば、HA配列エレメントのH5特異的な実施形態に関して本明細書に記載されるものが含まれる。] 図1 [0064] ヘマグルチニン(HA)ポリペプチド:本明細書で使用される場合、「ヘマグルチニンポリペプチド」(または「HAポリペプチド」)という用語は、そのアミノ酸配列がHAに特徴的な少なくとも1つの配列を含むポリペプチドをいう。インフルエンザ単離物からの広範な種々のHA配列が当該分野において公知であり;確かに、National Center for Biotechnology Information (NCBI)はデータベース(www.ncbi.nlm.nih.gov/genomes/FLU/flu.html)を維持しており、これは、本願の出願の時点で、9796個のHA配列を含んでいた。当業者は、このデータベースを参照して、一般的にHAポリペプチドに特徴的である配列、および/もしくは特定のHAポリペプチド(例えば、H1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、またはH16のポリペプチド)に特徴的である配列、または特定の宿主、例えば、鳥類、ラクダ、イヌ、ネコ、ハクビシン、環境(environment)、ウマ、ヒト、ヒョウ、ミンク、マウス、アザラシ、ストーンマーチン(stone martin)、ブタ、トラ、クジラなどの感染を媒介するHAに特徴的である配列を容易に同定することができる。例えば、ある実施形態において、HAポリペプチドは、インフルエンザウイルスの天然の単離物において見い出されるHAタンパク質のおよそ残基97と185の間、324と340の間、96と100の間、および/または130と230の間で見い出される1つ以上の特徴的な配列エレメントを含む。ある実施形態において、HAポリペプチドは、本明細書に定義されるようなHA配列エレメント1および2の少なくとも1つを含むアミノ酸配列を有する。ある実施形態において、HAポリペプチドは、HA配列エレメント1および2を含むアミノ酸配列を有し、ある実施形態において、これらの配列は、約100〜約200、または約125〜約175、または約125〜約160、または約125〜約150、または約129〜約139、または約129、約130、約131、約132、約133、約134、約135、約136、約137、約138、または約139アミノ酸、互いから離れている。ある実施形態において、HAポリペプチドは、グリカン結合に関与する領域96−100位および/または130−230位の中の位置の残基を含むアミノ酸配列を有する。例えば、多くのHAポリペプチドは、以下の残基:Tyr98、Ser/Thr136、Trp153、His183、およびLeu/Ile194の1つ以上を含む。ある実施形態において、HAポリペプチドは、これらの残基の少なくとも2つ、3つ、4つ、または5つすべてを含む。本明細書で使用される場合、「HAポリペプチド」という用語は、任意の長さのアミノ酸鎖を包含する(すなわち、少なくとも2アミノ酸以上を含むアミノ酸鎖)。] [0065] 単離された:「単離された」という用語は、本明細書で使用される場合、(i)最初に産生されたときに(天然であるかまたは実験的設定であるかに関わらず)、それが付随していた成分の少なくともいくつかから分離されているか;または(ii)人の手によって製造されたかのいずれかである、因子または実体をいう。単離された因子または実体は、それらが最初に付随していた他の成分の少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、またはそれ以上から分離されてもよい。ある実施形態において、単離された因子は、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%より純度が高い。] [0066] 長いオリゴサッカリド:本開示の目的のために、オリゴサッカリドが少なくとも4個のサッカリド残基を有する少なくとも1つの直鎖を含む場合に、オリゴサッカリドは、典型的には「長い」と見なされる。] [0067] 非天然アミノ酸:「非天然アミノ酸」という語句は、アミノ酸(すなわち:] [0068] )の化学構造を有し、それゆえに、少なくとも2つのペプチド結合に関与可能であるが、天然に見い出されるものとは異なるR基を有する実体をいう。ある実施形態において、非天然アミノ酸は、水素ではない第2のR基もまた有してもよく、および/またはアミノ部分もしくはカルボン酸部分に1つ以上の他の置換基を有してもよい。] [0069] ポリペプチド:「ポリペプチド」は、一般的に言えば、ペプチド結合によって互いに結合されている少なくとも2つのアミノ酸のストリングである。ある実施形態において、ポリペプチドは、少なくとも3〜5個のアミノ酸を含んでもよく、その各々が、少なくとも1つのペプチド結合によって他と結合されている。当業者は、ポリペプチドが、時折、「非天然」アミノ酸または他の実体であるが、それにも関わらず、任意にポリペプチド鎖に組込みが可能であるものを含むことを認識している。] [0070] 純粋:本明細書で使用される場合、因子または実体は、それが実質的に他の成分を含まない場合に「純粋」である。例えば、特定の因子または実体の約90%より多くを含む調製物は、典型的には、純粋な調製物であると見なされる。ある実施形態において、因子または実体は、少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%純粋である。] [0071] 短いオリゴサッカリド:本開示の目的のために、オリゴサッカリドが、任意の直鎖中に4個よりも少ない、または確かに3個よりも少ない残基を有する場合に、オリゴサッカリドは、典型的には「短い」と見なされる。] [0072] 特異性:当該分野において公知であるように、「特異性」は、特定のリガンド(例えば、HAポリペプチド)が、その結合パートナー(例えば、ヒトHA受容体、特に、ヒト上気道HA受容体)を、他の潜在的な結合パートナー(例えば、トリHA受容体)から区別する能力の尺度である。] [0073] 被験体:本明細書で使用される場合、「被験体」または「患者」という用語は、例えば、実験的、診断的、予防的、および/または治療的な目的のために、本発明の組成物が投与され得る任意の生物をいう。典型的な被験体には、動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、非ヒト霊長類、およびヒトなどの哺乳動物;昆虫;ぜん虫(worm)など)が含まれる。] [0074] 実質的に:本明細書で使用される場合、「実質的に」という用語は、目的の特徴または特性の全体のまたはほぼ全体の範囲または程度を示す定性的な状態をいう。生物学的分野における当業者は、生物学的および化学的な現象が、もしあるとしても、完了まで行き、および/もしくは完了まで進行し、または絶対的な結果を達成もしくは回避することがまれであることを理解している。それゆえに、「実質的」という用語は、多くの生物学的なおよび化学的な現象において固有である完全性の潜在的な欠如を捕捉するために本明細書で使用される。] [0075] 罹患している:インフルエンザ感染に「罹患している」個体は、インフルエンザ感染の1つ以上の徴候で診断されているか、またはその徴候を示す。] [0076] 感受性がある:インフルエンザ感染に「感受性がある」個体は、インフルエンザ感染と診断されていないか、および/またはインフルエンザ感染の徴候を示していないかもしれない。ある実施形態において、インフルエンザ感染に感受性がある個体は、インフルエンザ感染を発症する。ある実施形態において、インフルエンザ感染に感受性がある個体は、インフルエンザ感染を発症しない。] [0077] 治療剤:本明細書で使用される場合、「治療剤」という語句は、被験体に投与された場合に、所望の生物学的または薬理学的効果を誘発する任意の薬剤をいう。] [0078] 治療有効量:本明細書で使用される場合、「治療有効量」という語句は、インフルエンザ感染に罹患しているか、またはインフルエンザ感染に感受性である被験体に投与された場合に、インフルエンザ感染および/またはその徴候を処置し、診断し、予防し、および/またはその発症を遅延させるために十分である本発明のグリカンデコイの量を意味する。] [0079] 処置:本明細書で使用される場合、「処置する」、「処置」、または「処置すること」は、特定の疾患、障害、および/もしくは状態(例えば、インフルエンザ感染)の1つ以上の徴候もしくは特徴を部分的もしくは完全に軽減し、改善し、緩和し、阻害し、予防し、その発症を遅延させ、その徴候もしくは特徴の重篤度を減少させ、および/またはその徴候もしくは特徴の発生率を減少させるために使用される任意の方法をいう。処置は、疾患に付随する病理を発症するリスクを減少させる目的のために、その疾患の徴候を示さないか、および/またはその疾患の初期の徴候のみを示す被験体に投与されてもよい。] [0080] アンブレラ−トポロジー:「アンブレラ−トポロジー」という語句は、特定のグリカンによって、特に、HA受容体上の特定のグリカンによって採用される三次元配置をいうために本明細書で使用される。本発明は、アンブレラ−トポロジーグリカンへの結合が、ヒト宿主の感染を媒介するHAタンパク質の特徴であるという認識を包含する。図6(右のパネル)に図示されるように、アンブレラ−トポロジーは、典型的には、α2−6シアル化グリカンによってのみ採用され、長い(例えば、テトラサッカリドよりも長い)オリゴサッカリドに典型的である。アンブレラ−トポロジーの1つの例は、−60周辺のNeu5Acα2−6Gal結合のφ角によって与えられる(例えば、図7を参照のこと)。図9は、特定の代表的な(しかし、包括的でない)グリカンの例が、アンブレラ−トポロジーを採用できることを提示する。アンブレラ−トポロジーグリカンは、アンブレラ−トポロジーグリカンを有するHA受容体へのインフルエンザウイルスの結合を阻害するためのデコイとして使用可能である。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、以下の型のオリゴサッカリドである: Neu5Acα2−6Sug1−Sug2−Sug3 ここで: (a)Neu5Ac α2−6は、典型的には(しかし、本質的にではなく)、非還元末端にあり; (b)Sug1は: (i)αまたはβ配座の(頻繁には、NおよびO連結拡張についてはβであり、糖タンパク質へのO連結であるGalNAcα−の場合にはαである)ヘキソース(頻繁には、GalまたはGlc)またはヘキソサミン(GlcNAcまたはGalNAc)であり; (ii)Neu5Acα2−6以外の糖は、Sug1の非還元位置のいずれにも結合されておらず(Sug1が、糖タンパク質にO連結されているGalNAcα−である場合を除く);および/または (iii)硫酸、リン酸、グアニジウム、アミン、N−アセチルなどのような非糖部分が、Sug1の非還元位置(典型的には6位)に結合可能であり(例えば、HAとの接触を改善する); (c)Sug2および/またはSug3は: (i)αまたはβ配座の(頻繁にはβである)ヘキソース(頻繁には、GalまたはGlc)またはヘキソサミン(GlcNAcまたはGalNAc)であり;ならびに/あるいは (ii)糖(Fucなど)または硫酸、リン酸、グアニジウム、アミン、N−アセチルなどのような非糖部分が、Sug2、Sug3、および/またはSug4の非還元位置に結合可能であり; (d)Neu5Acα2−6結合を除いたオリゴサッカリドにおける任意の2つの糖の間の結合は、1−2、1−3、1−4、および/または1−6(典型的には、1−3または1−4)であり得;ならびに/あるいは (e)Neu5Acα2−6が連結された構造が、糖タンパク質にO連結されているGalNAcαであり、さらなる糖がGalNAcαの非還元末端、例えば、 (i)Neu5Acα2−6(Neu5Acα2−3Galβ1−3)GalNAcα− (ii)Neu5Acα2−6(Galβ1−3)GalNAcα− に連結されている。] 図6 [0081] ワクチン接種:本明細書で使用される場合、「ワクチン接種」という用語は、例えば、疾患を引き起こす因子に対する免疫応答を生成することが意図される組成物の投与をいう。本発明の目的のために、ワクチン接種は、疾患を引き起こす因子への曝露の前、その間、および/またはその後に投与可能であり、特定の実施形態において、因子への曝露の前、その間、またはその直後に投与可能である。ある実施形態において、ワクチン接種には、適切に時間間隔をあけた、ワクチン接種組成物の複数回投与が含まれる。] [0082] 改変体:本明細書で使用される場合、「改変体」という用語は、目的の特定のHAポリペプチドと、その配列が比較される「親の」HAポリペプチドとの間の関連性を説明する相対的用語である。目的のHAポリペプチドが、親のアミノ酸配列と同一であるが特定の位置において少ない数の配列の変化があるアミノ酸配列を有する場合、その目的のHAポリペプチドは親のHAポリペプチドの「改変体」であると見なされる。典型的には、改変体における20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%より少ない残基が、親と比較した場合に置換されている。ある実施形態において、改変体は、親と比較した場合に、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個の置換された残基を有する。しばしば、改変体は、非常に少ない数の(例えば、5個、4個、3個、2個、または1個よりも少ない)置換された官能基の残基(すなわち、特定の生物学的活性に関与する残基)を有する。さらに、改変体は、典型的には、5個、4個、3個、2個、または1個を超えない付加または欠失を有し、親と比較した場合に、しばしば、付加または欠失を有しない。さらに、任意の付加または欠失は、典型的には、約25個、約20個、約19個、約18個、約17個、約16個、約15個、約14個、約13個、約10個、約9個、約8個、約7個、約6個の残基よりも少なく、一般的には、約5個、約4個、約3個、または約2個の残基よりも少ない。ある実施形態において、親のHAポリペプチドは、インフルエンザウイルスの天然の単離物(例えば、野生型HA)において見い出されるものである。] [0083] ベクター:本明細書で使用される場合、「ベクター」とは、それが連結された別の核酸を輸送可能である核酸分子をいう。ある実施形態において、ベクターは、それらが真核細胞または原核細胞などの宿主細胞に連結された核酸の染色体外複製および/または発現が可能である。作動可能に連結された遺伝子の発現の方向付けが可能であるベクターは、本明細書では「発現ベクター」と呼ばれる。] [0084] 野生型:当該分野において理解されているように、「野生型」という語句は、一般的には、天然に見い出されるような、タンパク質または核酸の通常の型をいう。例えば、野生型HAポリペプチドは、インフルエンザウイルスの天然の単離物において見い出される。種々の異なる野生型HA配列が、NCBIインフルエンザウイルス配列データベース、http://www.ncbi.nlm.nih.gov/genomes/FLU/FLU.htmlにおいて見い出され得る。] [0085] 発明の特定の実施形態の詳細な説明 本発明は、インフルエンザHAポリペプチドと、アンブレラ−トポロジーグリカンとの間の相互作用がインフルエンザ感染を媒介するという認識を包含する。本発明は、アンブレラ−トポロジーグリカンを模倣する薬剤が「受容体デコイ」として作用できること、そしてインフルエンザ感染の処置における治療剤として有用であり得るという認識をさらに包含する。] [0086] とりわけ、本発明は、アンブレラ−トポロジーグリカンを模倣し、かつ被験体におけるHAポリペプチドとHA受容体の間の相互作用と競合する薬剤を同定するためのシステムを提供する。本発明はさらに、種々の薬剤、およびそれらを含む組成物、ならびにインフルエンザ感染の処置のための治療ストラテジーを提供する。本発明は、HA−受容体相互作用を特徴付けるためのシステム(例えば、検出アッセイ)、およびHA−受容体相互作用に影響を与える薬剤を提供する。] [0087] HA受容体 HAは、糖タンパク質受容体に結合することによって、細胞の表面と相互作用する。HA受容体へのHAの結合は、HA受容体上のN連結グリカンによって優先的に媒介される。詳細には、インフルエンザウイルス粒子の表面上のHAは、細胞宿主の表面上のHA受容体に結合されるシアル化グリカンを認識する。認識および結合の後で、宿主細胞は、ウイルス粒子(cell)を飲み込み、このウイルスは、より多くのウイルス粒子を複製および産生し、隣の細胞に分配されることが可能である。例示的なHA−グリカン相互作用のいくつかの結晶構造が同定され、表1に提示される。] [0088] HA受容体は、受容体のHA−結合部位の近傍で、α2−3またはα2−6のいずれかのシアル化グリカンによって修飾され、受容体結合グリカンの連結の型は、受容体のHA−結合部位のコンホメーションに影響を与え、従って、異なるHAに対する受容体の特異性に影響を与え得る。] [0089] 例えば、トリHAのグリカン結合ポケットは狭い。本発明によれば、このポケットは、α2−3結合であるかまたはα2−6結合であるかに関わらず、α2−3シアル化グリカンのトランスコンホメーション、および/またはコーン−トポロジーグリカンに結合する。] [0090] トリ組織におけるHA受容体、およびヒト深部肺および胃腸(GI)管組織におけるHA受容体もまた、α2−3シアル化グリカン結合によって特徴付けられ、さらに(本発明に従って)、α2−3シアル化グリカンおよび/またはα2−6シアル化グリカンを含むグリカンによって特徴付けられ、これは、コーントポロジーを優先的に採用する。このようなコーントポロジーグリカンを有するHA受容体は、本明細書ではCTHArと呼ばれ得る。] [0091] 対照的に、上気道の気管支および気管におけるヒトHA受容体は、α2−6シアル化グリカンによって修飾される。α2−3モチーフとは異なり、α2−6モチーフは、C6−C5結合に起因するコンホメーションのさらなる自由度を有する(Russellら、2006,Glycoconj.J.,23:85;参照により本明細書に援用される)。このようなα2−6シアル化グリカンに結合するHAは、このコンホメーションの自由度から生じる構造の多様性に適合するためにより開かれた結合ポケットを有する。さらに、本発明によると、HAは、アンブレラ−トポロジーでグリカン(例えば、α2−6シアル化グリカン)に結合する必要がある可能性があり、特に、ヒト上気道組織の感染を効率的に媒介するために、強力な親和性および/または特異性でこのようなアンブレラ−トポロジーグリカンに結合する必要がある可能性がある。このようなアンブレラ−トポロジーグリカンを有するHA受容体は、本明細書ではUTHArと呼ばれてもよい。] [0092] これらの空間的に制限されたグリコシル化プロフィールの結果として、ヒトは、多くの野生型トリHA(例えば、トリH5)を含むウイルスによって、通常は感染しない。詳細には、ウイルスに遭遇する可能性が最も高いヒト呼吸管の部分(すなわち、気管および気管支)は、コーン−トポロジーグリカン(例えば、α2−3シアル化グリカン、および/または短いグリカン)を有する受容体を欠いており、野生型トリHAは、典型的には、主としてまたは独占的に、コーン−トポロジーグリカン(例えば、α2−3シアル化グリカン、および/または短いグリカン)に付随する受容体に結合し、ヒトはまれにしかトリウイルスに感染状態にならない。アンブレラ−トポロジーグリカン(例えば、長いα2−6シアル化グリカン)を有する深部肺および/または胃腸管の受容体にウイルスがアクセス可能である、ウイルスとの十分に密接な接触にあるという場合のみ、ヒトは感染状態になる。] [0093] アンブレラ−トポロジーグリカン 2007年8月14日に出願された同時係属出願、シリアル番号11/893,171(その全体の内容は付録Aとして本明細書に添付される)に記載されているように、本発明者らは、インフルエンザウイルスによる哺乳動物(例えば、ヒト)被験体の感染は、ウイルスHAポリペプチドと、被験体におけるHA受容体上のアンブレラ−トポロジーグリカンとの間の相互作用によって媒介されることを実証した。] [0094] ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカン調製物は、短いα2−6(例えば、単一のラクトサミン)分枝よりも多い割合の、長い(例えば、複数のラクトサミン単位)α2−6オリゴサッカリド分枝を含む。ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、短いα2−6(例えば、単一のラクトサミン)分枝よりも、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍、約20倍、約50倍、または約50倍より多くの長いα2−6オリゴサッカリド分枝を含む。図9は、例示的な、しかし、包括的ではない、長いα2−6モチーフのリストを提示する。図9において提示される長いα2−6モチーフは、生物学的なN連結グリカン、O連結グリカン、および糖脂質の一部として見い出される長い鎖(例えば、少なくともトリサッカリド)に非還元末端で連結されたNeu5Acα2−6を含む。四角で囲った挿入部は、HAと高い親和性で結合する生物学的グリカンの一部として見い出されるアンブレラ−トポロジーの長いα2−6グリカン部分の例を示す。] [0095] ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、図6(右のパネル)に提示されている構造のような三次元構造を示すグリカンである。ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、図6(右のパネル)に提示されている構造と実質的に同様な三次元構造を示すグリカンである。ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、図6(右のパネル)に示されているアミノ酸残基を介してHAポリペプチドと接触するグリカンである。ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、図6(右のパネル)に示されているアミノ酸結合ポケットに接触するか、および/または特異的に結合することができるグリカンである。] 図6 [0096] ある実施形態において、グリカン構造トポロジーは、SiaのC2、GalのC1、およびGlcNAcのC1の間の角度として定義されるパラメーターθに基づいて分類される。θ<100°の値は、α2−3および短いα2−6グリカンによって採用されるコーン様トポロジーを表す。θ>110°の値は、長いα2−6グリカンによって採用されるトポロジーのようなアンブレラ様トポロジーを表す(図6)。] 図6 [0097] 特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンおよび/またはグリカンデコイとのHA相互作用の独特な特徴は、非還元末端におけるシアル酸(SA)および/またはSAアナログを含むグリカンとのHA接触である。ある実施形態において、オリゴサッカリドの鎖の長さは、少なくともトリサッカリドである(SAまたはSAアナログを除く)。ある実施形態において、図6の右側のパネルに示される番号付けした残基の組み合わせは、アンブレラ様トポロジーとの接触に関与する。] 図6 [0098] ある実施形態において、シアル酸アナログは、Tyr98、Ser136、Thr136、Trp153、Thr155、Val155、Ser155、His183、およびLeu194が含まれるがこれらに限定されない、HA中の任意の高度に保存性のシアル酸アンカリングアミノ酸の1つ以上と相互作用する。これらの相互作用は、上記のアミノ酸の1つ以上との非共有結合的相互作用(例えば、イオン性、ファンデルワールス、疎水性など)または共有結合的相互作用を含んでもよい。例示的なシアル酸アナログは表2に示される。これらのシアル酸アナログのいくつかを含むグリカンへのHAの結合は報告されている(Kelmら、1992 Eur.J.Biochem.,205:146;参照により本明細書に援用される)。] [0099] ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、哺乳動物上気道上皮細胞上で優先的に見い出されるグリカンである。発明者への注記:筆者がこの段落を読み直したときに、これはやや不明瞭であるように思える;筆者は自分が明確であると考えた変更を提案したが、しかし、発明者の再検討を評価する。ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、ヒト上気道上皮細胞上で優先的に見い出されるグリカンである。ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、他の細胞上よりも、ヒト上気道細胞上で見い出される可能性が、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍、約20倍、約50倍、または約50倍より高いグリカンである。] [0100] 特定の実施形態において、アンブレラ様トポロジーグリカンの構造的な特徴は、以下の規則に従って定義できる: 以下の型のオリゴサッカリド: Neu5Acα2−6Sug1−Sug2−Sug3−Sug4− ここで: 1.Neu5Ac α2−6は、常にまたはほぼ常に、非還元末端にあり; 2.Sug1は: a.αまたはβ配座(頻繁にはβ)のヘキソース(頻繁にはGalまたはGlc)またはヘキソサミン(GlcNAcまたはGalNAc)であり; b.Neu5Acα2−6以外の糖は、Sug1のいずれの非還元末端にも結合されるべきではなく;および/または c.硫酸、リン酸、グアニジウム、アミン、N−アセチルなどのような非糖部分は、Sug1の非還元位置(典型的には6位)に結合されて、HAとの接触を改善することができ; 3.Sug2、Sug3、および/またはSug4は: a.αまたはβ配座(頻繁にはβ)のヘキソース(頻繁にはGalまたはGlc)またはヘキソサミン(GlcNAcまたはGalNAc)であり;および/または b.糖(Fucなど)または硫酸、リン酸、グアニジウム、アミン、N−アセチルなどのような非糖部分は、Sug2、Sug3、および/またはSug4の非還元位置に結合でき; 4.Neu5Acα2−6結合を除いたオリゴサッカリドにおける任意の2つの糖の間の結合は、1−2、1−3、1−4、および/または1−6(典型的には1−3または1−4)であり得;ならびに/あるいは 5.O連結コアGalNAcに結合された6’SLNなどの、Sug4を伴わない構造] [0101] は、アンブレラ様トポロジーグリカンデコイの構造およびHA接触の制約(図6)を潜在的に満足できた。] 図6 [0102] ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは以下の構造型: Neu5Acα2−6Sug1−Sug2−Sug3を有し、 ここで: (a)Neu5Ac α2−6は、典型的には(しかし、本質的にではなく)、非還元末端にあり; (b)Sug1は: (i)αまたはβ配座(頻繁には、NおよびO連結拡張についてはβ、糖タンパク質へのO連結であるGalNAcα−の場合においてはα)のヘキソース(頻繁にはGalまたはGlc)またはヘキソサミン(GlcNAcまたはGalNAc)であり; (ii)Neu5Acα2−6以外の糖は、Sug1のいずれの非還元位置にも結合されるべきではなく(Sug1が糖タンパク質へのO連結であるGalNAcα−である場合を除く);および/または (iii)硫酸、リン酸、グアニジウム、アミン、N−アセチルなどのような非糖部分は、Sug1の非還元位置(典型的には6位)に結合でき(例えば、HAとの接触を改善する); (c)Sug2および/またはSug3は: (i)αまたはβ配座(頻繁にはβ)のヘキソース(頻繁にはGalまたはGlc)またはヘキソサミン(GlcNAcまたはGalNAc)であり;および/または (ii)糖(Fucなど)または硫酸、リン酸、グアニジウム、アミン、N−アセチルなどのような非糖部分は、Sug2、Sug3、および/またはSug4の非還元位置に結合でき; (d)Neu5Acα2−6結合を除いたオリゴサッカリドにおける任意の2つの糖の間の結合は、1−2、1−3、1−4、および/または1−6(典型的には1−3または1−4)であり得;ならびに/あるいは (e)Neu5Acα2−6が、糖タンパク質にO連結されている連結GalNAcαであり、さらなる糖が、GalNAcαの非還元末端に連結されており、例えば、 (i)Neu5Acα2−6(Neu5Acα2−3Galβ1−3)GalNAcα− (ii)Neu5Acα2−6(Galβ1−3)GalNAcα−である。] [0103] 上記の構造的な特徴を含む生理学的なN連結、O連結グリカンおよび糖脂質において共通して見い出されるオリゴサッカリドモチーフの例は、図9に示される。図9に提示されるアンブレラ−トポロジーグリカンは例示であり、包括的ではない。アンブレラ−トポロジーグリカン部分は、本明細書に記載されるアンブレラ−トポロジーグリカン部分の特徴のいずれかまたはすべてと矛盾しない任意のグリカン部分であり得る。] [0104] ある実施形態において、グリカンデコイは、上記の構造的な特徴を含む全体の複合体の生理学的なN連結、O連結グリカン(および糖タンパク質)および糖脂質を含んでもよい。ある実施形態において、デコイの三次元構造トポロジーは、図10に示されるパラメーターθを使用して分類される。ある実施形態において、アンブレラ様トポロジーグリカンデコイと相互作用するHAのグリカン結合部位の残基の位置は、図6および17に示される。例えば、特定の実施形態において、アンブレラ様トポロジーグリカンは、130ループ領域(130−139位)、140ループ領域(140−146位)、150ループ領域(153−160位)、190ループ−ヘリックス領域(183−196位)、および220ループ領域(219−228位)におけるHAアミノ酸と相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれから構成される。例えば、特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、HAアミノ酸131、133、136、137、143、144、145、153、155、156、159、186、187、189、190、192、193、194、196、222、225、226、228、および/またはこれらの組み合わせと相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれを含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、HAアミノ酸156、159、189、192、193、196、および/またはこれらの組み合わせと相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれを含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、HAアミノ酸186、187、189、190、および/またはこれらの組み合わせと相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれを含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、HAアミノ酸137、145、190、226、228、および/またはこれらの組み合わせと相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれを含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、HAアミノ酸190、222、225、226、および/またはこれらの組み合わせと相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれを含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、HAアミノ酸136、153、155、194、およびこれらの組み合わせと相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれを含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、HAアミノ酸190および226と相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれを含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、HAアミノ酸222、225、および226と相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれを含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、HAアミノ酸190、192、193、および225と相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれを含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、HAアミノ酸186、193、および222と相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれを含む。上記に言及したアミノ酸の位置はH3 HAの番号付けに基づいていることに注意のこと。] 図10 図6 [0105] HA−グリカン共結晶の分析は、HA結合部位に相対的なNeu5Acの位置がほぼ不変であることを明らかにする。Neu5Acとの接触は、Y98、S/T136、W153、H183、およびL/I194などの高度に保存性の残基を含む。他の糖との接触は、糖結合がα2−3であるかまたはα2−6であるか、およびグリカントポロジーがコーンであるかまたはアンブレラであるかに依存して、異なる残基を含む。例えば、コーントポロジーにおいて、主要な接触は、Neu5Ac糖と、およびGal糖とである。E190およびQ226は、この結合において特に重要な役割を果たす。他の位置(例えば、137、145、186、187、193、222)は、コーン構造への結合に関与し得る。ある場合において、異なる残基が、異なるグリカン構造との異なる接触を行い得る。これらの位置におけるアミノ酸の型は、グリカン構造中に異なる修飾および/または分枝パターンを有する受容体にHAポリペプチドが結合する能力に影響を与え得る。アンブレラトポロジーにおいて、接触は、Neu5AcおよびGalの向こう側の糖となされる。ある実施形態において、1つ以上の位置(例えば、137、145、156、159、186、187、189、190、192、193、196、222、225、226)におけるアミノ酸残基が、アンブレラ構造への結合に関与し得る。ある場合において、異なる残基は、異なるグリカン構造との異なる接触を行い得る。これらの位置におけるアミノ酸の型は、グリカン構造中に異なる修飾および/または分枝パターンを有する受容体に、HAポリペプチドが結合する能力に影響を与え得る。ある実施形態において、190位のD残基および/または225位のD残基は、アンブレラトポロジーへの結合に寄与する。] [0106] ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、アンブレラ−トポロジーグリカン部分を含む任意の物質である。ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、アンブレラ−トポロジーグリカン部分であるか、またはそれを含む(すなわち、任意の他の部分が付随しないアンブレラ−トポロジーグリカン部分)。ある実施形態において、キャリア部分は、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、炭水化物、脂質、核酸、小分子、細胞、ウイルスなどを含むがこれらに限定されない、任意の型の物質を含んでもよい。ある実施形態において、キャリア分子に対するアンブレラグリカンの比率は(重量または数ベースで)、アンブレラトポロジーグリカンを有するヒトHA受容体分子、例えば、天然に存在するヒトHA受容体におけるグリカン対タンパク質の比率よりも大きい。例えば、キャリア分子は、アンブレラトポロジーグリカンを有する天然に存在するHA受容体分子、例えば、天然に存在するヒトHA受容体よりも、より多くのアンブレラグリカンを有し得る。ある実施形態において、キャリア分子に対するアンブレラグリカンの比率は(重量または数ベースで)、アンブレラトポロジーグリカンを有するヒトHA受容体分子、例えば、天然に存在するヒトHA受容体におけるグリカン対タンパク質の比率よりも小さい。1つの実施形態において、キャリア分子は1つより多くのアンブレラを提示し、そして提示されるようなグリカンは、アンブレラトポロジーグリカンを有する天然に存在するヒトHA受容体上で見い出されるのと同様に、互いから間隔が離れている。他の実施形態において、グリカンは、アンブレラトポロジーグリカンを有する天然に存在するヒトHA受容体上でのそれらの提示と比較して、より多く、またはより少なく、間隔が離れている。好ましい実施形態において、デコイは、少なくとも1アミノ酸残基が天然に存在するヒトHAと異なるHAポリペプチド上のアンブレラグリカンを含む。] [0107] ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、ペプチドまたはポリペプチド部分および少なくとも1つのアンブレラ−トポロジーグリカン部分を含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、HA受容体および少なくとも1つのアンブレラ−トポロジーグリカン部分を含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、HA受容体の特徴的な部分および少なくとも1つのアンブレラ−トポロジーグリカン部分を含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、ヒト上気道組織(例えば、気管および/または気管支)に由来しおよび/またはそこから得られたHA受容体、ならびに少なくとも1つのアンブレラ−トポロジーグリカン部分を含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、ヒト上気道組織(例えば、気管および/または気管支)に由来しおよび/またはそこから得られたHA受容体の特徴的な部分、ならびに少なくとも1つのアンブレラ−トポロジーグリカン部分を含む。] [0108] アンブレラ−トポロジーグリカンデコイ ある実施形態において、「アンブレラ−トポロジーグリカンデコイ」とは、HAポリペプチドに結合するために十分な構造的な類似性をアンブレラ−トポロジーグリカンと共有している任意の物質をいう。ある実施形態において、「アンブレラ−トポロジーグリカンデコイ」とは、HAとアンブレラ−トポロジーグリカンとの相互作用を競合除外することが可能である任意の物質をいう。ある実施形態において、「アンブレラ様トポロジーグリカンデコイ」は、アンブレラ−トポロジーグリカンと相互作用可能であるHAのグリカン結合部位における残基のいずれかまたはすべて(個々の残基の任意の組み合わせを含む)と接触可能である任意の物質であり得る(例えば、図6および9を参照のこと)。] 図6 [0109] ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、アンブレラ−トポロジーグリカン模倣物であるかまたはそれを含む。ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカン模倣物は、グリカンであるかまたはグリカンを含む。ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、アンブレラ−トポロジーグリカン部分であるかまたはそれを含む。ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン部分(すなわち、任意の他の部分が付随しないアンブレラ−トポロジーグリカン部分)であるかまたはそれを含む。ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカン部分は、図6および9に示される構造のいずれかであるかそれと実質的に同様である構造を有する。] 図6 [0110] ある実施形態において、グリカンデコイは、「アンブレラ−トポロジーグリカン」という標題の上記の節に記載された構造的な特徴のいずれかまたはすべてによって規定される、全体の複合体の生理学的N連結および/またはO連結グリカン、糖タンパク質、および/または糖脂質を含んでもよい。ある実施形態において、デコイの三次元構造トポロジーは、図10に示されるパラメーターθを使用して分類される。ある実施形態において、アンブレラ様トポロジーグリカンデコイと相互作用するHAのグリカン結合部位の残基の位置は、図6および17に示される。] 図10 図6 [0111] ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、小分子であるか小分子を含む。ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、ペプチド(例えば、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質など)であるか、またはそれを含む。ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、脂質であるかまたは脂質を含む。ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、核酸であるかまたは核酸を含む。] [0112] アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、アンブレラ−トポロジーグリカンへの結合に関与するかまたはそれが可能であるHAアミノ酸残基と相互作用が可能である任意の物質であり得る。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、HAアミノ酸136、137、145、153、155、156、159、186、187、189、190、192、193、194、196、222、225、226、228、および/またはこれらの組み合わせと相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれを含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、HAアミノ酸156、159、189、192、193、196、および/またはこれらの組み合わせと相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれを含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、HAアミノ酸186、187、189、190、および/またはこれらの組み合わせと相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれを含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、HAアミノ酸137、145、190、226、228、および/またはこれらの組み合わせと相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれを含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、HAアミノ酸190、222、225、226、および/またはこれらの組み合わせと相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれを含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンは、HAアミノ酸136、153、155、194、およびこれらの組み合わせと相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれを含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、HAアミノ酸190および226と相互作用可能である任意の物質であるかまたはそれを含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、HAアミノ酸222、225、および226と相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれを含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、HAアミノ酸190、192、193、および225と相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれを含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、HAアミノ酸186、193、および222と相互作用可能である任意の物質であるか、またはそれを含む。上記に言及したアミノ酸の位置はH3 HAの番号付けに基づいていることに注意のこと。] [0113] ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、キャリア部分と物理的に結合しているアンブレラ−トポロジーグリカン模倣物(例えば、グリカン、ペプチド、小分子など)であるか、またはそれを含む。ある実施形態において、キャリアは、複数の個々のグリカン模倣物を有する。任意の特定の理論によって束縛されることは望まないが、本発明者らは、グリカンとそれらの結合パートナー(例えば、HAポリペプチド)の間の複数の接触点が、特異的かつ/または安定な相互作用のために、容易にされまたは必要とさえされ得ることを提案する。] [0114] ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカン模倣物は、キャリアと共有結合的に結合される。ある実施形態において、共有結合的結合は直接的である(例えば、アンブレラ−トポロジーグリカン模倣物は、直接的にキャリアに結合される)。ある実施形態において、共有結合的結合は間接的である(例えば、リンカーによって媒介される)。特定の実施形態において、リンカーは、切断可能なリンカー(例えば、酵素活性、化学的切断、熱誘導性切断、pH誘導性切断、光誘導性切断などによって切断可能なリンカー)である。特定の実施形態において、リンカーは非切断性リンカーである。特定の実施形態において、リンカーは、タンパク質またはペプチド、核酸、炭水化物、脂質、小分子などを含む。] [0115] ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカン模倣物は、キャリアと非共有結合的に結合される。ある実施形態において、非共有結合的な相互作用には、静電相互作用、親和性相互作用、金属配位、物理吸着、ホスト−ゲスト相互作用、疎水性相互作用、πスタッキング相互作用、水素結合相互作用、ファンデルワールス相互作用、磁気相互作用、双極子−双極子相互作用、およびこれらの組み合わせが含まれる。] [0116] ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカン模倣物は、キャリアの表面と結合される。ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカン模倣物は、キャリアの内部表面(例えば、粒子、細胞などの内部表面)と結合される。ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカン模倣物は、キャリアの中にカプセル化される(例えば、粒子の内部の中に、細胞の細胞質中に、ポリマー性マトリックス中になど)。] [0117] ある実施形態において、キャリア部分は、ペプチド(ポリペプチド、タンパク質、抗体などを含む)、炭水化物(例えば、モノ−、ジ−、またはポリサッカリド、グリカンなど)、脂質、核酸、ポリマー、小分子、デンドリマー(アンブレラ−トポロジーグリカンを含むスターバーストデンドリマー)、細胞、ウイルス、粒子(例えば、微粒子、ナノ粒子、ピコ粒子、ポリマー粒子、量子ドット、金属粒子、骨由来の粒子、セラミック由来の粒子、リポソーム、ミセルなど)などを含むがこれらに限定されない、任意の型の物質を含んでもよい。] [0118] 特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、ペプチドまたはポリペプチドキャリア、および少なくとも1つのアンブレラ−トポロジーグリカン部分を含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、HA受容体、および少なくとも1つのアンブレラ−トポロジーグリカン部分を含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、HA受容体の特徴的な部分、および少なくとも1つのアンブレラ−トポロジーグリカン部分を含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、哺乳動物(例えば、ヒト)上気道組織(例えば、気管および/または気管支)に由来するかおよび/またはそこから得られたHA受容体、ならびに少なくとも1つのアンブレラ−トポロジーグリカン部分を含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、ヒト上気道組織(例えば、気管および/または気管支)に由来するかおよび/またはそこから得られたHA受容体のフラグメント(例えば、特徴的な部分)、ならびに少なくとも1つのアンブレラ−トポロジーグリカン部分を含む。ある実施形態において、HA受容体フラグメントは、ヒトまたは他の動物(例えば、フェレット)の上気道細胞からの膜糖タンパク質のプロテアーゼ処理によって得られる。上気道細胞の例には、気管または気管支の領域からの繊毛気管上皮、気管支上皮、杯細胞、非繊毛上皮細胞、およびこれらの組み合わせが含まれる。] [0119] ある実施形態において、ペプチドキャリア部分は、少なくとも約5アミノ酸、少なくとも約10アミノ酸、少なくとも約20アミノ酸、少なくとも約50アミノ酸、少なくとも約100アミノ酸、少なくとも約200アミノ酸、またはそれ以上のアミノ酸を含み得る。特定の実施形態において、ペプチドは、約100アミノ酸よりも少ないタンパク質である。ある実施形態において、ペプチドは、約5〜約100、約5〜約50、約5〜約40、約5〜約35、約5〜約30、約5〜約25、または約20〜約25アミノ酸長の範囲である。ある実施形態において、ペプチド配列は、タンパク質の配列に基づき得る。ある実施形態において、ペプチド配列は、アミノ酸のランダムな配置であり得る。ランダム配列を含むペプチドのパネル、および/またはペプチドの最大限に多様なパネルを提供するために一貫して変化させた配列からのペプチドが使用されてもよい。] [0120] 特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、次にNまたはO連結アンブレラ−トポロジーグリカンを有する糖ペプチド(例えば、HA受容体、ムチン、フェチュイン、IgGなど)キャリアを含む。特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、グリカンがコアポリペプチド(例えば、ウシ血清アルブミン)への還元的アミノ化を介してポリペプチドバックボーンに連結されている、新たな糖タンパク質キャリアを含む。] [0121] ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、例えば、ポリ−L−グルタミン酸などの人工的なポリペプチドバックボーンを有するキャリアを含む。ある特定の実施形態において、1つ以上の(およびある実施形態において、各)グルタミン酸は、αカルボキシル基を介して結合体化されたアンブレラ−トポロジーグリカンを有し得る。] [0122] 特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、核酸キャリアおよび少なくとも1つのアンブレラ−トポロジーグリカン部分を含む。核酸キャリアには、 ウイルスDNAおよび/またはRNAを含むウイルスフラグメント;DNAおよび/またはRNAキメラ;mRNA;プラスミド;コスミド;ゲノムDNA;cDNA;遺伝子フラグメント;一本鎖DNA、二本鎖DNA、スーパーコイルDNAおよび/または三重ヘリックスDNAを含む種々の構造型のDNA;Z−DNA;機能的核酸(例えば、RNAiを誘導する実体、リボザイムなど)などが含まれるがこれらに限定されない。] [0123] 特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、小分子キャリアおよび少なくとも1つのアンブレラ−トポロジーグリカン部分を含む。一般的に、「小分子」は、約5キロダルトン(Kd)サイズ未満の有機分子であることが当該分野において理解される。ある実施形態において、小分子は、約4Kd、3Kd、約2Kd、または約1Kd未満である。ある実施形態において、小分子は、約800ダルトン(D)、約600D、約500D、約400D、約300D、約200D、または約100D未満である。ある実施形態において、小分子は、約2000g/mol未満、約1500g/mol未満、約1000g/mol未満、約800g/mol未満、または約500g/mol未満である。ある実施形態において、小分子は非ポリマー性である。] [0124] 特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、脂質キャリアおよび少なくとも1つのアンブレラ−トポロジーグリカン部分を含む。ある実施形態において、本発明に従って使用され得る例示的な脂質には、オイル、脂肪酸、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、必須脂肪酸、シス脂肪酸、トランス脂肪酸、グリセリド、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、ホルモン、ステロイド(例えば、コレステロール、胆汁酸)、ビタミン(例えば、ビタミンE)、リン脂質、スフィンゴ脂質、およびリポタンパク質が含まれるがこれらに限定されない。] [0125] ある実施形態において、脂質は、1つ以上の脂肪酸基またはその塩を含み得る。ある実施形態において、脂肪酸基は、消化可能な長鎖(例えば、C8−C50)の置換または非置換炭化水素を含み得る。ある実施形態において、脂肪酸基は、C10−C20脂肪酸またはその塩であり得る。ある実施形態において、脂肪酸基は、C15−C20脂肪酸またはその塩であり得る。ある実施形態において、脂肪酸基は、C15−C25脂肪酸またはその塩であり得る。ある実施形態において、脂肪酸基は不飽和であり得る。ある実施形態において、脂肪酸基はモノ不飽和であり得る。ある実施形態において、脂肪酸基はポリ不飽和であり得る。ある実施形態において、不飽和脂肪酸基の二重結合はシスコンホメーションであり得る。ある実施形態において、不飽和脂肪酸の二重結合は、トランスコンホメーションであり得る。] [0126] ある実施形態において、脂肪酸基は、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、またはリグノセリン酸の1種以上であり得る。ある実施形態において、脂肪酸基は、パルミトレイン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、α−リノール酸、γ−リノール酸、アラキドン酸、ガドレイン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、またはエルカ酸の1種以上であり得る。] [0127] 特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、炭水化物キャリアおよび少なくとも1つのアンブレラ−トポロジーグリカン部分を含む。ある実施形態において、炭水化物は天然または合成であり得る。炭水化物はまた、誘導体化された天然の炭水化物であってもよい。特定の実施形態において、炭水化物は、単糖または複合糖類であってもよい。特定の実施形態において、炭水化物は、グルコース、フルクトース、ガラクトース、およびリボースを含むがこれらに限定されないモノサッカリドである。特定の実施形態において、炭水化物は、ラクトース、スクロース、マルトース、トレハロース、およびセロビオースを含むがこれらに限定されないジサッカリドである。特定の実施形態において、炭水化物は、セルロース、微結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース(MC)、デキストロース、デキストラン、グリコーゲン、キサンタンガム、ジェランガム、デンプン、およびプルランを含むがこれらに限定されないポリサッカリドである。特定の実施形態において、炭水化物は、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マルトール(malitol)、およびラクチトールを含むがこれらに限定されない糖アルコールである。] [0128] 特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、粒子キャリアおよび少なくとも1つのアンブレラ−トポロジーグリカン部分を含む。ある実施形態において、キャリアは、微粒子、ナノ粒子、ピコ粒子、ポリマー粒子、量子ドット、金属粒子、骨由来の粒子、セラミック由来の粒子、リポソーム、ミセルなどを含むがこれらに限定されない粒子であり得る。ある実施形態において、粒子は生物分解性かつ生体適合性である。一般的に、生体適合性物質は細胞に対して毒性ではない。ある実施形態において、物質は、その細胞への添加が細胞死の特定の閾値に満たない場合(例えば、細胞死が75%未満、50%未満、25%未満、または10%未満)、生体適合性であると見なされる。ある実施形態において、物質は、その細胞への添加が副作用を誘導しない場合に、生体適合性であると見なされる。一般的に、生物分解性物質は、治療に関連する時間の期間(例えば、数週間、数ヶ月、または数年間)の過程で、生理学的条件下で分解を受けるものである。ある実施形態において、生物分解性物質は、細胞機構によって分解可能である物質である。ある実施形態において、生物分解性物質は、化学的プロセスによって分解可能な物質である。] [0129] 一般的に、本発明に従う粒子は、500ミクロン(μm)未満の最大寸法(例えば、直径)を有する任意の実体である。ある実施形態において、本発明の粒子は、100μm未満の最大寸法を有する。ある実施形態において、本発明の粒子は、10μm未満の最大寸法を有する。ある実施形態において、本発明の粒子は、1000ナノメートル(nm)未満の最大寸法を有する。ある実施形態において、本発明の粒子は、900nm、800nm、700nm、600nm、500nm、400nm、300nm、200nm、または100nm未満の最大寸法を有する。典型的には、本発明の粒子は、300nm以下の最大寸法(例えば、直径)を有する。ある実施形態において、本発明の粒子は、250nm以下の最大寸法(例えば、直径)を有する。ある実施形態において、本発明の粒子は、200nm以下の最大寸法(例えば、直径)を有する。ある実施形態において、本発明の粒子は、150nm以下の最大寸法(例えば、直径)を有する。ある実施形態において、本発明の粒子は、100nm以下の最大寸法(例えば、直径)を有する。例えば、50nm以下の最大寸法を有するより小さな粒子が、本発明のある実施形態において使用される。ある実施形態において、本発明の粒子は、5nmと1μmの間の範囲の最大寸法を有する。ある実施形態において、本発明の粒子は、25nmと200nmの間の範囲の最大寸法を有する。] [0130] 特定の実施形態において、粒子は、約1μmから約500μmの間、約1μmから約200μmの間、約1μmから約106μmの間、約1μmから約100μmの間、約1μmから約50μmの間、約1μmから約53μmの間、約5μmから約53μmの間、約5μmから約50μmの間、約53μmから約106μmの間、約1μmから約5μmの間、約1μmから約20μmの間、約20μmから約53μmの間、約53μmから約75μmの間、約75μmから約106μmの間、または約30μmの平均幾何学的直径を有し得る。] [0131] 特定の実施形態において、粒子は、約1μmから約250μmの間、約1μmから約100μmの間、約1μmから約50μmの間、約5μmから約200μmの間、約10μmから約500μmの間、約10μmから約250μmの間、約10μmから約100μmの間、約100μmから約200μmの間、約100μmから約150μmの間、約53μmから約106μmの間、約1μmから約5μmの間、約1μmから約20μmの間、約20μmから約53μmの間、約53μmから約75μmの間、または約75μmから約106μmの間の幾何学的サイズ分布を有し得る。] [0132] 空気力学的直径は、空気などの粘性流体中の粒子の物理的特性である。一般的に、粒子は、測定することが困難であり得る実際の幾何学的直径を有する不規則な形状を有する。空気力学的直径は、粒子があたかも空気力学的直径に等しい単位密度および直径を有する完全な球であるかのような、粒子の空気力学的な挙動の表現である。このようなモデルは、同じ終端沈降速度を有する。空気力学的直径は、粒子状汚染物質および吸入した薬物に適用されて、気道のどこにこのような粒子が沈着するかを予測することができる。ある実施形態において、肺送達のための薬物粒子は、幾何学的直径の代わりにまたはそれに加えて、空気力学的直径によって特徴付けることができる。薬物が定着する速度は、空気力学的直径、daに比例する: da=(ρ/X)1/2×dg ここで、ρ=密度、X=形状因子である。球状の種についてはX=1である。空気力学的直径は、問題の粒子と同じ重力沈降速度を有する、単位密度(1g/ml)の球の直径である。空気力学的直径は以下として与えられる: dpa=dps×sqrt(粒子の密度) ここで、dps=ストークス直径である。特定の実施形態において、粒子は、約1μmと約5μmの間、約1μmと約35μmの間、約5μmと約35μmの間、約1μmと約35μmの間、約35μmと約70μmの間、約1μmと約75μmの間、約35μmと約75μmの間、約1μmと約50μmの間、または約5μmの平均空気力学的直径を有し得る。] [0133] バルク密度は粒子材料の特性である。一般的に、バルク密度は、粒子が占める体積によって除算した粒子の集団の重量をいうために使用される。典型的には、この体積は、粒子間の空間ならびに個々の粒子の孔の内部の空間が含まれる。バルク密度は材料の固有の特性ではないが、その材料がどのように取り扱われるかに依存して変化し得る。例えば、円筒に注がれた穀類は、特定のバルク密度を有する;円筒が乱された場合、穀物粒子は、共により近接して移動および定着し、より高いバルク密度を生じる。この理由のために、粉末のバルク密度は、通常は、「自由に定着」と「タップ」密度の両方として報告されており、そこでは、タップ密度とは、充填化プロセス後の粉末のバルク密度をいう。典型的には、充填化プロセスは、粒子の集団を保持する容器の振動を含み得る。特定の実施形態において、粒子は、約0.01g/cm3と約0.4g/cm3の間、0.4g/cm3よりも上、または0.4g/cm3未満のタップ密度範囲を有し得る。] [0134] ある実施形態において、粒子は約1000nmの直径を有する。ある実施形態において、粒子は約750nmの直径を有する。ある実施形態において、粒子は約500nmの直径を有する。ある実施形態において、粒子は約450nmの直径を有する。ある実施形態において、粒子は約400nmの直径を有する。ある実施形態において、粒子は約350nmの直径を有する。ある実施形態において、粒子は約300nmの直径を有する。ある実施形態において、粒子は約275nmの直径を有する。ある実施形態において、粒子は約250nmの直径を有する。ある実施形態において、粒子は約225nmの直径を有する。ある実施形態において、粒子は約200nmの直径を有する。ある実施形態において、粒子は約175nmの直径を有する。ある実施形態において、粒子は約150nmの直径を有する。ある実施形態において、粒子は約125nmの直径を有する。ある実施形態において、粒子は約100nmの直径を有する。ある実施形態において、粒子は約75nmの直径を有する。ある実施形態において、粒子は約50nmの直径を有する。ある実施形態において、粒子は約25nmの直径を有する。] [0135] 特定の実施形態において、粒子は、腎排泄限界よりも大きなサイズである(例えば、6nmよりも大きな直径を有する粒子)。特定の実施形態において、粒子は、5nmよりも大きい、10nmよりも大きい、15nmよりも大きい、20nmよりも大きい、50nmよりも大きい、100nmよりも大きい、250nmよりも大きい、500nmよりも大きい、1000nmよりも大きい、またはそれ以上の直径を有する。特定の実施形態において、粒子は、肝臓による血流からの粒子のクリアランスを回避するために十分に小さい(例えば、1000nm未満の直径を有する粒子)。特定の実施形態において、粒子は、1500nm未満、1000nm未満、750nm未満、500nm未満、250nm未満、100nm未満、またはそれ以下の直径を有する。一般的に、粒子サイズを含む粒子の生理化学的特徴は、腎排泄および/または肝臓クリアランスを減少させることによって、粒子が血漿中でより長く循環することを可能にするように選択することができる。ある実施形態において、粒子は、5nm〜1500nm、5nm〜1000nm、5nm〜750nm、5nm〜500nm、5nm〜250nm、または5nm〜100nmの範囲の直径を有する。ある実施形態において、粒子は、10nm〜1500nm、15nm〜1500nm、20nm〜1500nm、50nm〜1500nm、100nm〜1500nm、250nm〜1500nm、500nm〜1500nm、または1000nm〜1500nmの範囲の直径を有する。] [0136] 各粒子が同様の特性を有するように、サイズ、形状、および/または組成に関して比較的均一である粒子の集団を使用することがしばしば所望される。例えば、少なくとも80%、少なくとも90%、または少なくとも95%の粒子が、平均直径または最大寸法の5%、10%、または20%以内におさまる直径または最大寸法を有し得る。ある実施形態において、粒子の集団は、サイズ、形状、および/または組成に関して不均一であり得る。] [0137] ゼータ電位は、粒子の表面電位の尺度である。ある実施形態において、粒子は、−50mVから+50mVの間の範囲のゼータ電位を有する。ある実施形態において、粒子は、−25mVから+25mVの間の範囲のゼータ電位を有する。ある実施形態において、粒子は、−10mVから+10mVの間の範囲のゼータ電位を有する。ある実施形態において、粒子は、−5mVから+5mVの間の範囲のゼータ電位を有する。ある実施形態において、粒子は、実質的に負のゼータ電位を有する。ある実施形態において、粒子は、実質的に正のゼータ電位を有する。ある実施形態において、粒子は、実質的に中性のゼータ電位を有する(すなわち、約0mV)。] [0138] 粒子は、球、偏球、円筒、卵形、楕円鉢、シェル、立方体、直平行六面体、円錐、錐体、棒状物(例えば、円筒、または正方形もしくは長方形の断面を有する長い構造)、テトラポッド(4つの足状付属物を有する粒子)、三角形、プリズムなどを含む、種々の異なる形状を有し得る。] [0139] ある実施形態において、粒子は微粒子(例えば、ミクロスフェア)である。一般的に、「微粒子」とは、1000μm未満の直径を有する任意の粒子をいう。ある実施形態において、粒子はナノ粒子(例えば、ナノスフェア)である。一般的に、「ナノ粒子」とは、1000nm未満の直径を有する任意の粒子をいう。ある実施形態において、粒子はピコ粒子(例えば、ピコスフェア)である。一般的に、「ピコ粒子」とは、1nm未満の直径を有する任意の粒子をいう。ある実施形態において、粒子はリポソームである。ある実施形態において、粒子はミセルである。] [0140] 粒子は、中身が詰まっているかまたは中空であり得、1つ以上の層を含み得る(例えば、ナノシェル、ナノリングなど)。粒子は、コア/シェル構造を有し得、ここで、コアおよびシェルは、異なる材料から作られ得る。粒子は、勾配または均質な合金を含み得る。粒子は、2つ以上の材料から作られた複合粒子であり得、その材料の1つ、1つより多く、またはすべてが、磁気特性、電気的に検出可能な特性、および/または光学的に検出可能な特性を有する。] [0141] ある実施形態において、粒子は、1種以上の分散媒体、界面活性剤、放出遅延成分、または他の薬学的に受容可能な賦形剤を任意に含んでもよい。ある実施形態において、粒子は、1種以上の可塑剤または添加剤を任意に含んでもよい。] [0142] ある特定の実施形態において、本発明のアンブレラ−トポロジーデコイにおいて利用される特定のキャリアは、HA受容体フラグメント、ムチン、フェチュイン、IgG、ウシ血清アルブミン、γポリグルタミン酸、ポリアクリルアミド、キトサン、金ナノ粒子(すなわち、アンブレラ−トポロジーグリカンで官能基する)、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される。] [0143] 特定の実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、細胞またはウイルスキャリア、および少なくとも1つのアンブレラ−トポロジーグリカン部分を含む。例えば、アンブレラ−トポロジーグリカン部分は、細胞またはウイルスの表面と結合し得る(例えば、共有結合的にまたは非共有結合的に結合する)。ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカン部分は、細胞またはウイルスの中にカプセル化され得る。] [0144] 本発明は、このようなアンブレラ−トポロジーグリカンを模倣する因子が、デコイとして作用できかつHAポリペプチドとそれらの受容体の間の相互作用と競合するという認識を包含する。ある実施形態において、グリカン模倣物は、HAポリペプチドへの結合について内因性グリカンと競合する。ある実施形態において、グリカン模倣物は、HAポリペプチドへの結合について内因性アンブレラ型グリカンと競合する。ある実施形態において、グリカン模倣物は、HAポリペプチドへの結合について上気道グリカンと競合する。ある実施形態において、グリカン模倣物は、HAポリペプチドへの結合についてアンブレラ型上気道グリカンと競合する。] [0145] ある実施形態において、グリカン模倣物はHAポリペプチドに結合するが、HAポリペプチドへの結合について内因性グリカンと競合しない。] [0146] ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、1つ以上のHAポリペプチドに結合および/または付随することが可能である三次元構造によって特徴付けられる。ある実施形態において、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、キャリアに付随した個々のグリカン部分の多価配座を含む。例えば、グリカンデコイは、グリカンデコイが1つ以上のHAポリペプチドに結合および/または付随することを可能にする配座または方向で、キャリアに付随する(上記のように、共有結合的または非共有結合的に)、2個、3個、4個、5個、10個、20個、50個、100個、200個、500個、1000個、またはそれ以上の個々のグリカン部分を含み得る。ある実施形態において、個々のグリカン部分の多価配座を含むアンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、野生型HA受容体のHAポリペプチド結合部位と類似し、および/またはこれを模倣する。ある実施形態において、個々のグリカン部分の多価配座を含むアンブレラ−トポロジーグリカンデコイは、その天然の状況にある(例えば、種々の肺組織中にある)野生型HA受容体のHAポリペプチド結合部位と類似し、および/またはこれを模倣する。] [0147] HAポリペプチドは、「ヘマグルチニン(HA)」という標題の節において、以下にさらに詳細に説明される。] [0148] ヘマグルチニン(HA) インフルエンザウイルスは、ウイルス粒子の膜に埋め込まれた2つの糖タンパク質、ヘマグルチニン(HA)およびノイラミニダーゼ(NA)を含む脂質膜エンベロープによって特徴付けられるRNAウイルスである。16種の既知のHAサブタイプおよび9種のNAサブタイプが存在しており、異なるインフルエンザ株は、その株のHAおよびNAサブタイプの数字に基づいて名付けられている。アミノ酸配列同一性の比較および結晶構造の比較に基づいて、HAサブタイプは、2つの主要な群および4つのより小さな分岐群に分けられてきた。異なるHAサブタイプは、強力なアミノ酸配列同一性を必ずしも共有していないが、異なるHAサブタイプの全体的な三次元構造は互いに類似しており、分類目的で使用することができるいくつかのわずかな違いを伴う。例えば、中心のαヘリックスに関する膜末端のサブドメインの特定の配向は、HAサブタイプを決定するために一般的に使用される1つの構造的な特徴である(Russellら、2004、Virology、325:287;参照により本明細書に援用される)。]
权利要求:
請求項1 アンブレラ−トポロジーグリカンデコイを、インフルエンザ感染に罹患しているか、インフルエンザ感染の徴候を示すか、またはインフルエンザ感染に対して感受性を有する被験体に投与し、その結果、該被験体において、デコイがインフルエンザヘマグルチニン(HA)に結合し、かつHAとHA受容体との間の相互作用を競合除外する工程を含む、方法。 請求項2 前記アンブレラ−トポロジーグリカンデコイがグリカン部分を含む、請求項1に記載の方法。 請求項3 前記アンブレラ−トポロジーグリカンデコイがキャリアに結合したグリカン部分を含む、請求項1に記載の方法。 請求項4 前記キャリアがグリカンである、請求項3に記載の方法。 請求項5 前記キャリアがペプチドである、請求項3に記載の方法。 請求項6 前記キャリアがHA受容体ペプチドである、請求項3に記載の方法。 請求項7 前記キャリアが核酸、脂質、細胞、ウイルス、および粒子からなる群より選択される、請求項3に記載の方法。 請求項8 前記投与する工程が静脈内注射によって実施される、請求項1に記載の方法。 請求項9 前記投与する工程が筋肉内注射によって実施される、請求項1に記載の方法。 請求項10 前記投与する工程が経口投与によって実施される、請求項1に記載の方法。 請求項11 以下の工程による、インフルエンザ感染の処置において有用である薬剤を同定する方法:インフルエンザHAを提供する工程;アンブレラ−トポロジーグリカンを模倣する少なくとも1種の候補デコイを含む、候補アンブレラ−トポロジーデコイのコレクションを提供する工程;およびHAと相互作用し、かつアンブレラ−トポロジーグリカンとのその相互作用と競合する候補デコイが同定されるように、HAを複数からの候補デコイと接触させる工程。 請求項12 インフルエンザヘマグルチニン(HA)に結合し、かつHAとHA受容体との間の相互作用を競合除外する、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項13 インフルエンザヘマグルチニン(HA)に結合し、かつHAとHA受容体との間の相互作用を競合除外する、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイ;および薬学的に受容可能な賦形剤を含む、薬学的組成物。 請求項14 構造:Neu5Acα2−6Sug1−Sug2−Sug3−Sug4−を有し、以下の条件のうち1つ以上が満たされる、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン:a.Neu5Acα2−6が該グリカンの非還元末端にある;b.Sug1、Sug2、Sug3、またはSug4がαまたはβ配座のヘキソースまたはヘキソサミンである;c.Neu5Acα2−6以外の糖はSug1の非還元位置のいずれにも結合していない;d.非糖部分がSug1、Sug2、Sug3、またはSug4の非還元位置に結合している;e.Neu5Acα2−6結合を除いたオリゴサッカリド中の任意の2つの糖の間の結合は1−2、1−3、1−4、および/または1−6である;ならびにf.Neu5Acα2−6Sug1−Sug2−Sug3−部分が、アンブレラ様トポロジーグリカンの構造的な制約またはヘマグルチニン接触の制約を満たしている。 請求項15 ヘマグルチニンのアミノ酸131、133、136、137、143、144、145、153、155、156、159、186、187、189、190、192、193、194、196、222、225、226、228、および/またはこれらの組み合わせと相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン。 請求項16 ヘマグルチニンのアミノ酸156、159、189、192、193、196、および/またはこれらの組み合わせと相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン。 請求項17 ヘマグルチニンのアミノ酸186、187、189、190、および/またはこれらの組み合わせと相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン。 請求項18 ヘマグルチニンのアミノ酸137、145、190、226、228、および/またはこれらの組み合わせと相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン。 請求項19 ヘマグルチニンのアミノ酸190、222、225、226、および/またはこれらの組み合わせと相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン。 請求項20 ヘマグルチニンのアミノ酸136、153、155、194、およびこれらの組み合わせと相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン。 請求項21 ヘマグルチニンのアミノ酸190および226と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン。 請求項22 ヘマグルチニンのアミノ酸222、225、および226と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン。 請求項23 ヘマグルチニンのアミノ酸190、192、193、および225と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン。 請求項24 ヘマグルチニンのアミノ酸186、193、および222と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン。 請求項25 130−ループ領域(130〜139位)における1つ以上のヘマグルチニンアミノ酸と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン。 請求項26 140−ループ領域(140〜146位)における1つ以上のヘマグルチニンアミノ酸と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン。 請求項27 150−ループ領域(153〜160位)における1つ以上のヘマグルチニンアミノ酸と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン。 請求項28 190−ループ−ヘリックス領域(183〜196位)における1つ以上のヘマグルチニンアミノ酸と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン。 請求項29 220−ループ領域(219〜228位)における1つ以上のヘマグルチニンアミノ酸と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン。 請求項30 シアル酸アナログを含む、請求項14〜29のいずれか1項に記載の単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン。 請求項31 構造:Neu5Acα2−6Sug1−Sug2−Sug3−Sug4−を有し、以下の条件のうち1つ以上が満たされる、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン部分:a.Neu5Acα2−6がグリカンの非還元末端にある;b.Sug1、Sug2、Sug3、またはSug4がαまたはβ配座のヘキソースまたはヘキソサミンである;c.Neu5Acα2−6以外の糖はSug1の非還元位置のいずれにも結合していない;d.非糖部分がSug1、Sug2、Sug3、またはSug4の非還元位置に結合している;e.Neu5Acα2−6結合を除いたオリゴサッカリド中の任意の2つの糖の間の結合は1−2、1−3、1−4、および/または1−6である;ならびにf.Neu5Acα2−6Sug1−Sug2−Sug3−部分が、アンブレラ様トポロジーグリカンの構造的な制約またはヘマグルチニン接触の制約を満たしている。 請求項32 ヘマグルチニンのアミノ酸131、133、136、137、143、144、145、153、155、156、159、186、187、189、190、192、193、194、196、222、225、226、228、および/またはこれらの組み合わせと相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン部分。 請求項33 ヘマグルチニンのアミノ酸156、159、189、192、193、196、および/またはこれらの組み合わせと相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン部分。 請求項34 ヘマグルチニンのアミノ酸186、187、189、190、および/またはこれらの組み合わせと相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン部分。 請求項35 ヘマグルチニンのアミノ酸137、145、190、226、228、および/またはこれらの組み合わせと相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン部分。 請求項36 ヘマグルチニンのアミノ酸190、222、225、226、および/またはこれらの組み合わせと相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン部分。 請求項37 ヘマグルチニンのアミノ酸190および226と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン部分。 請求項38 ヘマグルチニンのアミノ酸222、225、および226と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン部分。 請求項39 ヘマグルチニンのアミノ酸190、192、193、および225と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン部分。 請求項40 ヘマグルチニンのアミノ酸186、193、および222と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン部分。 請求項41 130−ループ領域(130〜139位)における1つ以上のヘマグルチニンアミノ酸と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン部分。 請求項42 140−ループ領域(140〜146位)における1つ以上のヘマグルチニンアミノ酸と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン部分。 請求項43 150−ループ領域(153〜160位)における1つ以上のヘマグルチニンアミノ酸と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン部分。 請求項44 190−ループ−ヘリックス領域(183〜196位)における1つ以上のヘマグルチニンアミノ酸と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン部分。 請求項45 220−ループ領域(219〜228位)における1つ以上のヘマグルチニンアミノ酸と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン部分。 請求項46 シアル酸アナログを含む、請求項31〜45のいずれか1項に記載の単離されたアンブレラ−トポロジーグリカン部分。 請求項47 アンブレラ−トポロジーグリカン部分に結合したキャリアを含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイであって、該アンブレラ−トポロジーグリカン部分が、構造:Neu5Acα2−6Sug1−Sug2−Sug3−Sug4−を有し、以下の条件のうち1つ以上が満たされる、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ:a.Neu5Acα2−6が該グリカンの非還元末端にある;b.Sug1、Sug2、Sug3、またはSug4がαまたはβ配座のヘキソースまたはヘキソサミンである;c.Neu5Acα2−6以外の糖はSug1の非還元位置のいずれにも結合していない;d.非糖部分がSug1、Sug2、Sug3、またはSug4の非還元位置に結合している;e.Neu5Acα2−6結合を除いたオリゴサッカリド中の任意の2つの糖の間の結合は1−2、1−3、1−4、および/または1−6である;ならびにf.Neu5Acα2−6Sug1−Sug2−Sug3−部分が、アンブレラ様トポロジーグリカンの構造的な制約またはヘマグルチニン接触の制約を満たしている。 請求項48 アンブレラ−トポロジーグリカン部分に結合したキャリアを含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項49 ヘマグルチニンのアミノ酸131、133、136、137、143、144、145、153、155、156、159、186、187、189、190、192、193、194、196、222、225、226、228、および/またはこれらの組み合わせと相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項50 ヘマグルチニンのアミノ酸156、159、189、192、193、196、および/またはこれらの組み合わせと相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項51 ヘマグルチニンのアミノ酸186、187、189、190、および/またはこれらの組み合わせと相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項52 ヘマグルチニンのアミノ酸137、145、190、226、228、および/またはこれらの組み合わせと相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項53 ヘマグルチニンのアミノ酸190、222、225、226、および/またはこれらの組み合わせと相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項54 ヘマグルチニンのアミノ酸190および226と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項55 前記アンブレラ−トポロジーグリカン部分がヘマグルチニンのアミノ酸222、225、および226と相互作用可能である任意の物質である、請求項38に記載のアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項56 ヘマグルチニンのアミノ酸190、192、193、および225と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項57 ヘマグルチニンのアミノ酸186、193、および222と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項58 130−ループ領域(130〜139位)における1つ以上のヘマグルチニンアミノ酸と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項59 140−ループ領域(140〜146位)における1つ以上のヘマグルチニンアミノ酸と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項60 150−ループ領域(153〜160位)における1つ以上のヘマグルチニンアミノ酸と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項61 190−ループ−ヘリックス領域(183〜196位)における1つ以上のヘマグルチニンアミノ酸と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項62 220−ループ領域(219〜228位)における1つ以上のヘマグルチニンアミノ酸と相互作用する物質を含む、単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項63 シアル酸アナログを含む、請求項47〜62のいずれか1項に記載の単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項64 前記キャリアがグリカンである、請求項48〜63のいずれか1項に記載の単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項65 前記キャリアがペプチドである、請求項48〜63のいずれか1項に記載の単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項66 前記キャリアがHA受容体ペプチドである、請求項48〜63のいずれか1項に記載の単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項67 前記キャリアが核酸、脂質、細胞、ウイルス、および粒子からなる群より選択される、請求項48〜63のいずれか1項に記載の単離されたアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ。 請求項68 請求項47〜67のいずれか1項に記載のアンブレラ−トポロジーグリカンデコイ;および薬学的に受容可能な賦形剤を含む、薬学的組成物。 請求項69 インフルエンザヘマグルチニン(HA)に結合し、かつHAとHA受容体との間の相互作用を競合除外する、アンブレラ−トポロジーグリカンデコイ;および薬学的に受容可能な賦形剤を含む、薬学的組成物。 請求項70 アンブレラトポロジーグリカン(UTHAr)を有するヘマグルチニン受容体へのインフルエンザウイルスの結合を被験体において阻害するか、UTHArに結合するインフルエンザウイルスによる、被験体の感染のリスクを最小化するか、被験体を処置するか、感染を阻害するか、疾患の発症もしくは進行を阻害するか、またはウイルスの伝播もしくは蔓延を阻害するかのいずれかの方法であって:任意に、例えば、UTHArを保護する必要性、またはUTHArに結合するインフルエンザウイルスによる感染のリスクがあることのいずれかに基づいて、被験体を同定する工程;任意に、HA、例えば、UTHArに結合するHAに結合可能であるグリカンデコイに基づいて、グリカンデコイを選択する工程;任意に、グリカンデコイを提供する工程;有効量のグリカンデコイを該被験体に投与し、それによって、UTHArへのインフルエンザウイルスの結合を該被験体において阻害するか、UTHArに結合するインフルエンザウイルスによる、該被験体の感染のリスクを最小化するか、該被験体を処置するか、感染を阻害するか、疾患の発症もしくは進行を阻害するか、またはウイルスの伝播もしくは蔓延を阻害する工程を含む、方法。
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